2012年05月15日   高島湖畔の新緑ノウルシ

  琵琶湖周辺を歩いてみると、造成され人工護岸が多い。そんな中、高島市風車村の一帯は、昔日の琵琶湖を彷彿させられる原風景が広がっていた。注ぎこむ小川が数々あり、湖岸沿いに湿地・砂浜・入り江が、あるがままの姿でみられた。
 水際にはアカメヤナギ、タチヤナギなどのヤナギ類、そしてハンノキなどの湖辺林が形成するとともに、岸辺には、滋賀県でも有数の面積を持ったヨシ群落が発達していた。ヨシ原の周りには、限られた地域でしか見られない植物も生育しているようである。
 昨年、「高島市新旭湖畔、風車村の道路沿いに、4月下旬から5月にかけて、ヨシ原が新芽を出す季節に、ノウルシが黄色の花を咲かせる」ことを友人から聞き、春を待った。

 四季が廻り、一年越しの5月上旬、高島市の針江川河口の湖岸に妻と訪れた。柔らかな黄緑と鮮やかな黄色をした色彩の帯が、湖辺林の風景に溶け込んでいた。黄緑に色づきをしているは、葉の一部で、花はその中心で黄色をしていた。ノウルシはこの一時期、湖岸の原野を代表する植物と言われているだけあって、辺り一面にじゅうたんを敷き詰めたように広がっていた。春に花をつけるが、夏ごろには姿を消してしまうといわれている。そして、土地が乾いてしまうといつの間にか消えてしまう準絶滅危惧種でもある。

 ノウルシの群生帯は、美しい彩色をしているが、したたかな植物である。葉や茎から出る乳液が皮膚にかぶれを起こすことからして、危険な「漆」という名前が付けられている。 ところで、私は、無防備に山に入るので、2年一度はウルシの洗礼を受けている。今回は事前に分っていたので、細心の注意を払って接し、いまのところ問題がない。



 このヨシ帯の水際の湿原には、木製の歩道が敷かれていた。木道は歩き易い。散策する人の足元を濡らさないためのものであるが、むしろ河畔の植物を守るためでもある。木のコツコツと響く音を聞きながら、板のきしむリズムにあわせて歩くのは、心地よい。

 難点といえば、この木道が小川に出会う度に、寸断された。一旦、湖辺林の湿地帯から抜け出し、国道沿いの道路に架けられた橋を渡らなければならない。リズムよく歩いているのに、何回も遮断されてしまうのが、残念であった。

 写真のタチヤナギは、水ベリというより水の中で、逞しく根付いていた。想像だが、実生がここに漂着したときは陸地であったのであろう。その後、何らかの理由で土地が削り取られ、水辺に取り残されたと思われる。この悪環境でも立派に育っている姿に、強じんな生命力を感じ取れた。干拓田を元の内湖に戻そうとする「ビオトープ」でも、やはり、「やなぎ」がいち早く生育したことを思い出した。













Posted by nonio at 17:05Comments(0)山野草

2012年05月04日   ビワコマイアミランドの絶滅危惧植物タチスズシロソウ

 友人から「野洲市吉川の琵琶湖岸で絶滅危惧植物『タチスズシロソウ』にかれんな花がこの連休に見頃を迎えた」との伝言があった。ビワコマイアミランドは近いので早速、出かけた。

 ビワコマイアミランドの駐車有料と書かれた入口の案内の人に、花の名前が難しいので「絶滅危惧植物の『〇〇・・・』の花を見たいのです」と言った。
「花の見学は無料です」といって道順を説明してくれた。5月に大型連休中で、大勢の人が出入りしていたのに、拘らず、丁寧に対応してくれた。
 バーベキューをするためのリヤカーを引いていく人に混じって湖岸の白砂を歩き出し、人気がしないところまで進むと、『タチスズシロソウ』の群生地があった。





 ここで、写真を撮っていると、のんびりと休暇を楽しんでいる方が「何を撮っておられるのですか」と尋ねてきた。
 入口の親切な案内人に聞いたこと受け売りした。「約20年前にタチスズシロソウの小群落が研究者によって確認されていたが、知らないうちに消えてしまった。8年前ビーチバレー場作りのため砂浜を耕したところ、埋もれていた種が掘り起こされ、5月連休の頃に白い花が咲くようになった・・・」

「この花、単なる雑草では・・・」と説明を求めてきた。

「確かに雑草ですが、絶滅危惧植物に指定された『タチスズシロソウ』の国内最大群落らしい。京都大生態学研究センターが調査し、全国の推定生息数(約1万株)を1カ所で上回る大群落であることが分った」と知っていることを話すと、目の色が変わり、皆さん、写真をとりまくった。
すると益々人が集まってきた。








Posted by nonio at 22:43Comments(0)山野草

2012年03月19日   黄緑色の座禅草

 3月18日(日)山野草を愛好している人達の集まりに参加し、米原市大久保で行われた「セツブンソウふれあい祭り」に訪れた。その帰りに珍しい色をした座禅草を観に行こうということになった。人の手が全く入っていないところだ。無論場所は秘密。

 そこは、山麓の谷間で湧き水が流れていた。その一角に座禅草が咲いていた。座禅草と云えば、頭巾形をした花びらに見える部分[仏炎包」が、暗紫褐色をしている。が、黄緑色をした座禅草が、暗紫褐色をした座禅草に混じって、一株あった。毎年、この異色な座禅草が咲くらしい。

 滋賀県では今津の弘川地区の保護、保全された座禅草が有名だが、この県で、まだ知られていない箇所に座禅草が育ち、かつ珍しい色の座禅草に出会えたことに驚いた。

 山野草を愛好している人達と交流を深めると、まだ知らない世界へといざなってくれるので楽しい。

最近訪れた今津の座禅草まつり←クリック









Posted by nonio at 19:46Comments(0)山野草

2012年03月17日   昔の自分に出会えるフキノトウ

 畑の柿木の下で、蕗の薹が堆積した落ち葉を押しのけ、顔を出した。

 一週間前から、蕗の薹の顔を「今か今か」と待ち望んだ。が、草むらには変わりが無かった。 今年は寒かったので、発芽が遅れ、つい、行きそびれていた。

 そんな矢先に、一挙に、蕗の薹が「あちらこちら」と競うように顔をもたげていた。その生命力、繁殖力の強くに感じ入った次第。それは、瞬く間に起こった。

  


 独特の香りと苦さが春の息吹を感じさせる。 苦味は、その香りと相まって、まるで森の中にいるようにさえ思えてくる。このほろ苦さは、遠い昔のもう一人の自分に逢わせてくれる。 

 半世紀前、一人で「ちくま号」の夜行列車に乗り込み北アルプスへよく出かけた。米と保存食の蕗の薹味噌を持って。山では、贅沢な食べ物より、素朴な食べ物が体によく合う。大自然に寝起きし、飯ごうで炊いた熱々の飯に蕗の薹味噌をのせて頂いていた。







Posted by nonio at 12:59Comments(0)山野草

2012年03月14日   甲津畑町春の妖精セツブン草

 山野草をこよなく愛でている友人から「3月10日付け京都新聞に、『滋賀県東近江市甲津畑町の田んぼにセツブンソウが咲いている』との記事が載っていたが、見に行かない」と携帯メールがあった。その日は都合がつかないので、後日妻と行くことにした。

 甲津畑と云えば、滋賀県から杉峠・根の平峠を越えて三重県菰野町千種へ至る「千種越え」があるところだ。この村には、古来からそれぞれの時代を反映した人々が行き来した。織田信長が伊勢へ進攻した際の武士、物資を運搬した近江商人、木を求めた杣人、そして銅山、マンガンの鉱山の鉱夫とにぎやかであった。だが、今は、登山者が通る閑寂な山道となった。甲津畑とは、「千種越え」の入口にあたるところである。
 友人にセツブンソウの咲いている場所を電話で確認した。
「甲津畑の集落に入り、川沿いを進む。民家が少なくなったところ左折し・・・・田んぼの石垣の土手のところ」。言葉で説明し難いところは「ああ行って、こう行って」と説明されるも「そおいって、こういって 」と受け答えた。小生も友人も、鈴鹿山系の雨乞岳、イブネ、タイジョウなどの登山でここを訪れているので、地形のイメージができていたので通じ合った。

 セツブンソウとの出会いは、数年ぶり。滋賀県側の茶屋川を遡行し、西尾根の秘境ルートで藤原岳を目指した時、フクジュソウの群生帯に出合った。このフクジュソウが咲き誇っている中で、一輪の清楚な花が咲いていた。この時、これがセツブンソウであると教えられた。

 甲津畑へ自動車で行く途中、妻に「セツブンソウと言うのは、豆まきの頃に咲くのでセツブンソウ」というのだと得意になって話した。すると妻は「セツブンを漢字で書くと『節分』。本来、季節を分けること、つまり、季節が移り変わる時に咲く花だから」と。そうだなーと口に出して言わなかった。
仕方なしに「2~3月に直径2cmの白い花を咲かせる。白く花弁に見えるのは花びらでなく萼(がく)である。中央の黄色い部分が花びらで、退化したものだ」と学があることを一言いい、小生の立場を保った。

 

 野洲を出かける時に、雪が降っていた。甲津畑の寒村に近づくと一層降雪が酷くなってきたが、友人が指示した近くまで車を進めた。丁度、人なつこいおばあさんに出会った。
セツブンソウが咲いている場所を尋ねると「雪埋まっているので見えないよ」との返事であった。
「折角出かけてきたので、一目みたい」と懇願すると、雪かき用シャベルを持ち出してきて案内してくれた。法面の雪を払い落とすようにして、可憐なセツブンソウを見せてくれた。

「昔は、ずっと向こうの土手までセツブンソウが、咲いていた。最近では、この一角になってしもうた」と心配げに話していた。「昔は、杉峠までセメントをせたろって鉱山に関わる仕事をしていた。その頃、セツブンソウなどの花も気にしていなかった」と話していた。一昔前では、幾らでもその辺に咲き乱れ、自然が豊かであったのであろう。



 一昨年12月、この生息地が県から保護区に指定し、レッドデータブックで絶滅危機増大種に指定された。「多くの人に見てほしいが、抜かずにしてほし」とおばあさんが話していた。


このセツブンソウは、次のように訴えているように思えた。

「何十年、何百年、もっとももっと時間をかかって、やっと、この場所に根を降ろしたの」
「私を引き抜いて、持ち帰っても、私、直ぐに駄目になってしまう」
「もし貴方が、私を元気に育ててくれたとしても、貴方の孫、ひ孫、ずっと私の面倒をしてくれると約束してくれるの」
「出来ないならば、私を連れて帰らず、このままにしておいてちょうだい」
「そうすれば、来年、ここでまた会えるから」

 

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Posted by nonio at 22:05Comments(0)山野草

2012年03月04日   今津の座禅草まつり

 湖西ネイチャークラブより送られた資料で、2012年2月26日(日)、「今津ザゼンソウまつり」が行われることを知った。「発熱する植物ザゼンソウに学ぶ」という演題で講演もされるようだ。
 この日、湖北では雪模様であったが、妻を誘って湖西道路161号線を通り高島市今津町に向かった。 小浜方面へ行く国道303号線に入って直ぐのところの右側に「座禅草群生地」の案内板があった。弘川地区住宅街の駐車場に降り立つと、ここは肌寒く雪も降りしきり底冷えしていた。それでも、真っ先に春を告げるザゼンソウが咲くところである。

 ザゼンソウと云えば、人里から離れ奥深い山里にひっそりと咲いている山野草と決めつけていたのだが、意外にも住宅街にあった。周囲を孟宗竹の竹やぶに守られた一角に、伏流水が湧き出している1千㎡ほどの湿地帯にザゼンソウが自生していた。 このような住宅地域における緑地であるので、1989年「緑地環境保全地域」として指定されて保護、保全されていた。
 周囲には周遊歩道が設けられ、中央には湿地を渡る木道が備えられていた。ここは、日本最南端に位置する「座禅草」群生地として、人の手が加わり、管理された自生地であった。言い換えれば、本来自然の姿をした野性味あふれる自生地ではなかった。
   
  今年は大雪に見舞われ、高島市で31年振りの自衛隊出動もあった。2月中頃までは雪に覆われていたが、この1週間で水の流れや、雪解けの場所で株が見られるようになったようだ。
 例年ならば、ザゼンソウは、そろそろ見頃を迎える時季だが、ザゼンソウは雪に埋もれ、顔を出している姿は、ほんの僅かしか見られなかった。 

 日本では、ザゼンソウは岩穴に僧侶が座禅を組んでいるように見えるので、それで座禅草という名前が付けられた。ところで、英語では Skunk Cabbage(スカンクキャベツ)の呼び名があるらしい。和名にくらべて この違いは相当なものだ。
「開花時に悪臭を放つことからスカンクがつけられ、その葉の形がキャベツのはっぱと似ていることに由来している」と岩手大学大学院連合農学研究科教授伊藤菊一氏が話されていた。
いずれにしても、この花の形は、近代的な洒落た姿でなく、どちらかと云えば、野暮ったい古代の植物を彷彿させる風貌である。



 講師は、「座禅草は、日本海を取り囲む北海道・本州・朝鮮の各地域と遠く北米東部にも隔離分布している。遥かに遠い時代の氷河期に出現した植物の遺存種」であると。以前地球上で繁栄した植物であるが、すでに絶滅の道をたどっており、特別の環境内にわずかに生存しているものである。

 「寒冷地に分布しているが、自ら発熱しながら雪を融かして顔を出し、ほかの花々に先んじて花を咲かせる特殊な能力を持っている。気温が下がるとCO2ガスの発生量が多くなり、逆の場合にはガス量が低下する。動物的な動きをする植物である」と説明された。
 「研究を始めた当時は、氷点下5~10℃の外気温のもと、一人寒さに震えながらザゼンソウの温度測定を行っていた。仏炎苞や葉が凍結するような低温でも、発熱部位である肉穂花序はほぼ20℃内外の温度を保つことを判った時の感激は、今でも忘れられない」と付け加えられた。伊藤菊一氏は、この座禅草に魅せられてしまい、「ずーっと」研究されているようだ。それだけ、含蓄ある講義で聞き入ってしまった。

 伊藤菊一教授は株式会社チノーと共同開発して、この植物の発熱システムに注目し、世界で初めて植物が持つ温度制御アルゴリズムを用いた温度調節計を開発し日米で特許を取得された。

 従来温度制御と云えば、ほとんどPID制御が主流であった。この制御、設定した目標温度になかなか到達しないし、設定より高くなるオーバーシュートしたり、安定するまでの時間がやたら長くかかる。また、設定作業も面倒な作業であった事が思い出される。座禅制御では、制御量の変化から“その到達値を予測”して制御を行い、最適な操作量を出力するアルゴリズムであるため、整定時間を保ちつつオーバーシュートを発生し難い、という大きな特長をもっているようだ。だが、使ったこともないので詳細は不明。

最後に、「寒冷環境で発熱し自らの体温を調整できる座禅草は自然からの贈りものです」と最後を締めくくられた。

 滋賀県には何箇所かザゼンソウが自生しているようだが、ハッキリしている自生地はここ「高島市今津町弘川地区」と「長浜市余呉町」の2ヶ所に群生地がある。その内、余呉町の中河内地域のザゼンソウを観察しょうと思っている。ただ、場所が特定できていないので、山野草に強い山の仲間と探索しょうと思っている。

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Posted by nonio at 08:26Comments(0)山野草

2011年09月28日   フウロの咲く伊吹山

 
 9月末、家内と伊吹山へいきました。山は冷たいガスが覆い冬仕度となり、咲き誇っていた山野草は、醜く枯れていました。

 枯れ草の下に、可憐なフウロが、力強く命をつないでいました。

この花の写真を観て友人Tは、
「伊吹にはハクサンフウロ、イブキフウロがありますが、はなびらの形からハクサンフウロだと思います」との返事。

 

 「生けとし生きるもの」には限りがあります。山野草は1年足らず、人間も死んでいきます。
地球にも寿命があります。その時期を今から約10億年後といわれています。宇宙はかつて永遠のもの考えられていましたが、いまでは、宇宙の加速膨張の発見から、永久不滅ではなさそうです。

いったい、「存在」とは「無」とは何なんだろう。







Posted by nonio at 10:42Comments(5)山野草

2011年09月22日   彼岸花と金子みすゞ

 今年も季節が廻り、何時も通るあぜ道に、彼岸花が咲きました。
この花は、列をなして群生しているのになぜか一輪だけ咲いていました。葉のない茎が伸びその先端に深紅の花が付いています。このように異様な雰囲気をかもし出す姿をしています。お彼岸で墓参りするとお寺の境内に咲いている事が多く、不吉であると忌み嫌われるようになりました。

次第に、死人花、地獄花、幽霊花、剃刀花(かみそりばな)、狐花、捨子花、はっかけばばあと呼んでいます。ところで、彼岸花の花言葉は「情熱」「悲しい思い出」「再会」「あきらめ」など異なったニユアンスもあり、私の好きな花です。

そんな彼岸花を見ると、金子みすゞの「曼珠沙華」という詩を思いだします。

 

「曼珠沙華(ヒガンバナ)」

   村のまつりは 夏のころ 
   ひるまも花火をたきました
 
   秋のまつりは となり村
   日傘のつづく 裏みちに
   地面(ヂベタ)のしたに 棲むひとが
   線香花火を たきました
 
   あかい あかい 曼珠沙華


 
 この花は、墓地などに見られることが多く、不吉な花ですが、天真爛漫な彼女にとっては、地べたの下に棲む人がたく線香花火はどのように見えたのでしょうか。金子みすゞの独特の切り口で表現されています。 

 彼女は26歳の若さで死んでいます。
大正12年から昭和4年まで5百十二編の童謡を作り、多くの人に親しまれています。力強い作品の中にも物悲しさと人恋しさがあり、生前から自死を考えていたのでしょうか・・・。現在、童謡詩人金子みすゞは父と共に無縁墓に葬られています。

繭と墓

    蚕は繭にはいります
    きゅうくつそうなあの繭に

    だけど蚕はうれしかろ
    蝶々になって飛べるのよ

    人はお墓へはいります
    暗いさみしいあの墓へ

    そしていい子は羽が生え
    天使になって飛べるのよ



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Posted by nonio at 09:16Comments(0)山野草

2010年10月26日   庭に咲いたホトトギス

 あれほど、暑かった記録ずくめの夏が過ぎ、季節が廻りめぐって、木枯らしが吹く季節となりました。
 ふと、庭を眺めてみると、秋の季節に目覚めたのか、ホトトギスが花を付けていました。ホトトギス1はタイワン・沖縄の原産ホトトギスを元親とし、日本原種のホトトギスを交雑種されたと思われます。そして、ホトトギス2は、花びらの傾きから判断して所謂日本のホトトギスを栽培されたものと思います。いずれも、栽培された手を加えられた品種です。

今年、ブナ林のある音波山←クリックで出会った清楚な山路ホトトギスとは様子がかなり違うようだ。


ホトトギス1
 

ホトトギス2 
  




Posted by nonio at 15:22Comments(0)山野草

2010年07月13日   芳香を放つ風ラン

 風ランが、長梅雨時に、涼しげに咲きました。芳香を放つ夜を楽しんでいます。

 風ランは、木に着生している蘭です。単に木について雨が降れば水分を取り、それ以外は養分もほとんどない過酷な条件で育っています。肥料、水など世話をやいてもらうのは好まないのです。
孤高を好む植物なのです。

 木漏れ日が差し込いた中で「風ラン」と呼ばれるように「風を好む」ということです。むしろ、孤高と言うより、飄々として生きているようです。





Posted by nonio at 11:51Comments(0)山野草