2008年12月25日    鈴鹿日本コバに遊ぶ

日付2008年12月14
山名 日本コバ
距離 18,000歩
コースタイム 野洲駅 7:15集合 政所駐車場 9:05出発  第二徒渉地点 10:00      
              第三徒渉地点10:30 岩屋 11:30 日本コバ(934m) 11:40~12:15 
         P870(衣掛山) 12:56  政所町車道14:15  政所停駐車場14:25着 

山行き前日 

 夕方の雲行きが、怪しい。雲の形のひとつひとつが、羊に見える”ひつじ雲”が発生。この高積雲は、低気圧が近づいている時に多い。
「羊雲が出ると翌日の天気は下り坂」と言う諺が的中するか…
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             12月13日夕方の空模様    
鈴鹿日本コバに遊ぶ

山行き当日 

国道421号線沿いの永源寺ダム付近から見た山並みには、予想通り雲で覆われ、政所の近くの
愛知川橋からも同様。 (拡大はクリック)

          永源寺ダム付近                         愛知川橋  
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日本コバの由来 
   
 鈴鹿山系の主脈から外れ、近江の湖東平野に張り出した支脈。日本コバの南麓には、紅葉で有名な永源寺があり、愛知川に沿って八風街道が走り、永源寺ダムがあります。

 コバという二言は、一度聴くと懐かしい響きを持った、不思議な言葉。 

日本コバの珍しい山名に引かれて登山者が、この日もやって来ていました。山装備を整えた団体は、「静岡県」から…。
いずれにしても、この「コバ」を辞書で調べると、「漢字では木場と書き、切り出した木材を、一時集めておく、山間の平地」という意味から、休憩するところでもあった。つまり、「憩場」を指し、イコイバと呼び、訛って”コバ”になったと言われています。

 今回のリーダーから、日本コバの名称の由来の説明があった。
日本コバとは、「二本コバ」のことであった。昔は、山で休むことを『一本たてる』と表現することから、二本たてれば頂上まで登れることから二本が日本になった。 鈴鹿山脈の山名には、親しみを込められたカタカナが多い。

コース往路概況 

 政所への旧道に入り、郵便局の裏側に数台分の駐車場が有るが、工事中であったので、少し先の駐車場に移動した。
 如来堂バス停近くの石段を登ると、谷が急になって対岸に渡り進むと、突然、姿が見えないが、野生の猿と思われる警戒する鳴き声がした。群が近くにいるようだ。我々が群の警戒距離を脱したのであろう、鳴き声がピタット止まった。
 2回目の徒渉点は、谷が広くなっており、一息入れた。対岸にわたると、潅木は既に落葉し美しい幹だけの樹林帯がしばらく続いた。3回目徒渉点になった。
 それにしても、「日本コバ」という白いトタンの表示板がやたらにある。これは多すぎでは。
炭焼窯跡が散在する灌木の二次林を通り過ぎると、藤川谷を離れていった。 (拡大はクリック)

  2回目徒渉点        表示板           美しい落葉樹林      3回目徒渉点 
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 左に滝を見ながら、ゴツゴツした石灰質岩場を大きく巻いて行くと、ロープが張られ大岩が立ち塞がるようになっていた。ロープは信頼できず、触れずに上りきった。登り着いた所が岩屋。

 ガスに覆われ下界の展望は利かなかったが、代わりに、幻想的な森林・湿地帯を進むことになった。政所コース分岐点から、道標に従った。左に進み山腹に沿って少し下り、小さな沢を登ると、稜線の鞍部に出た。

 この一帯は、本流のほかにも細い流が蛇行しそれらを絡みながら湿地帯を形成していた。この見事な景観を見るために訪れる人が多いところです。 鞍部から尾根を登ると、日本コバ(934m)に着いた。頂上は、ガスに覆われていたが、寒さは厳しくなかった。(拡大はクリック)

         幻想的な湿地帯                                  日本コバ頂上(934m)
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コース帰路概況 

 帰路は政所コースへ。楽しい稜線歩きが続いていたが、冷たい冷気が吹き出す植林帯へと踏み込んだ。衣掛山は、表示は無く、P870mの表示のみあった。昔、この衣掛山が日本コバの最高点と考えられていた箇所であった割に、見過ごしてしまう所だ。 稜線は広く、明るい雑木林の中を、目印に従って進み、やがて「政所(川西)」の標識から先は、いきなり道が悪くなった。  (拡大はクリック)

   三叉路            植林帯         衣掛山(870m)     政所(川西)の表示盤  
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 道幅の狭い落ち葉に埋もれた道が続き。足場は悪い箇所を通過した。更に 稜線沿い進み、P828mを通らず右巻きにして進んだ。程なくして何本もの”モミの大木”が登山路に沿って見られた。

 斜面をつづら折れの道になった。いきなり民家の裏手に出て、軒先を通過して、政所(川西)集落に出た。今回も、下山すると天気が回復する悪しきジンクスは生き続けた。
 山間の旧家越しの風景を見ながら、「ほっと」した思いで、政所村をあとにした。ゆっくりと流れる時間を持った山間の家々の情景が印象深く脳裏に刻まれた。

樹齢推定300年程の
 民家に入る手前に、滋賀県指定自然記念の案内板があった政所の茶樹(まんどころのちゃじゅ)。 
(拡大はクリック)

「宇治は茶所 茶は政所」と詠われて、政所は、京都の宇治と並び称される茶どころ。

   雑木林              もみの木          政所の茶樹
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                   山間の旧家越しの風景
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                             コース地図
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Posted by nonio at 08:23 │Comments( 1 ) 滋賀県の山
この記事へのコメント
こんにちは~!

日本コバの名所の由来 よく分りました。鈴鹿の山にカタカナが多く不思議に思っていましたがこうして教えて頂くと納得します。
永源寺の君ヶ畑の木地師のお宅見学した事ありますが、小椋の渓谷は木地師の発祥地と伺いました。
Posted by パルパル at 2008年12月25日 17:45
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