2013年03月06日    雪華が咲いた湖南アルプス(鶏冠山~竜王山)

 
 
 2月初め、夜間から降り出した雪が、家の垣根から道路まで覆い、ついに野洲市を真っ白にしてしまった。明日の山行は案内しなければならない役回りになっていたので、天気の行く末が気になっていた。もう一人の担当者Aも当日朝早く、急いで電話をしてきた。私以上に心配していたようだ。
当日、湖南アスプスの登山口に降り立つと、目前の山並みが真っ白に冠雪し、風も無く絶好の山行日和となっていた。昨日、近江の奥まで吹き込んできた日本海の寒気団であったが、いち早く通り過ぎていったようだ。

 上桐生駐車場の奥の北谷林道から入っていった。一般のルートでは、落ガ滝を経由して北峰縦走路終点に登り詰めて鶏冠山(491m)を目指すのだが、左側から回り込むようにして頂上に直接上るルートをとった。

 葉を落とした雑木林には、昨日から降った雪が積もり、華ざかりになっていた。派手さはないが、見事以外の言葉が見当たらなかった。雪は、柔らかくふわとしていた。

たぶん、 過冷却水滴から出来上がった氷層でもないので、霧氷・樹氷とも言わないのであろう。降り積もった単なる雪であるので、「雪華」と言うことにした。
 この華は谷筋しか咲かない。が、太陽が昇り、谷間まで陽が射し込み、華は、ほんの一時で、その姿を消していった。おかげで、頭から雫の洗礼を受けてしまった。だが、水浸しになっても、気にしていなかったが・・・・・。

 前日、天気が荒れた、当日回復すると、いつも自然は予期しない贈り物を届けてくれる。
        
 雑木林に咲いた雪華
雪華が咲いた湖南アルプス(鶏冠山~竜王山)

 鶏冠山から天狗岩にかけての奇岩・巨岩の岩稜を通り抜け、竜王山へ向かった。途中に小さな石仏を眼にした。花崗岩の岩肌が彫り込まれ、中に茶沸観音の立像が厚肉彫りされていた。昔、信仰登山が盛んなころ道標として親しまれたらしい。
 再び、竜王山から白石峰まで戻り、狛坂磨崖仏を経て、自然林に囲まれた林道をドンドン下って行った。さかさ観音に立ち寄り、オランダ人がつくったオランダ堰提を通って、出発点の上桐生の駐車場に着いた。

 景観に富んで、史跡のあるこの地を訪れる毎に、新たな発見があるところである。







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Posted by nonio at 09:29 │Comments( 0 ) 滋賀県の山
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