2009年10月04日   水に沈む完熟トマト

 先日、今年最後のトマトを収穫しました。トマト栽培は、工夫を凝らしますが、中々言うことを聞いてもらえません。
 今年は、1本がモザイク病にかかり、「葉色が薄くなり、まだらで新梢がちぢれて成長が止まったなー」と思っていたら、次々感染しほぼ全滅状態に陥りました。10本の内1本のみ、生き残ったので大事に育てたものです。

毎年、長雨になって駄目にしたり、肥料をやり過ぎ、茎のみ異常に生長したり、何か問題を起こしています。小生にとって、トマトは、家庭菜園の種類の中で最も難しい野菜と思っています。

 ところで、初めて家庭菜園をすると不思議にうまくいくのです。「そうだ」と頷く人が多く居られと思います。どうも、トマト作りは、初心者のように分からずに、肥料・水をやらない方がうまくいくコツかもしれません。トマトにとっては過酷な環境の方が住みよいようです。
 小生、トマトの畝は、事前にコマツナなどの葉類野菜を植え付け、窒素成分を土壌から除き、苗は大玉の桃太郎接木を選んでいますが、直ぐには植えずにポットで10日ほど養生させてから畑に移植させるとか、塩分を与えるなど色々試みています。

 さて、この生き残ったトマトは相当生命力が強いものが残っています。つまり、大事にとは、肥料、水を極力やらずに育てました。見守りながら、結実後2カ月以上、枝に果実を付けたまま完全に赤くなるまで完熟させました。その結果、中身がびっしりと詰まったトマトは水に沈みました。市販されているトマトはハウス栽培され1カ月そこそこで青い内に摘み取り、出荷されています。空隙も多く密度が上がらず、水に浮いてしまうのです。


                       水に沈むトマト


 このトマトは、昔懐かしい味がします。ゆっくり育った果実は、太陽光を燦々と浴び甘味を増した完熟トマトなのです。店頭に並ぶ完熟トマトとして販売されているのは、表面だけの単なる「赤色付きトマト」なんです。


                太陽からエネルギーを貰った甘い完熟トマト
  



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2009年10月01日   ゴマ作りに初挑戦

 近隣の畑のおじさんから、「6~7月頃に、玉ねぎ・ジャガイモの収穫後、そのまま休耕させて置くのもいいが、夏場に強いゴマを植えると秋野菜の繋ぎとなり、都合が良いよ。」更に続けて「兎に角、自分で作ったゴマは、風味が感じられ、香りが何ともこたえられない。一度味わうと止み付きとなり、毎年作っているのだ」と教えてもらった。

 ゴマは、炒った後ゴマをすり鉢ですると、”こおばしい”香りが漂う。そして、殆どの食べ物にゴマを加えると美味しくしてしまう。この事から、「ごまかす/誤魔化す」と言う言葉は、いつの間にか、「話をはぐらかしたり、人を軽くだましたり」する意味に使われるようになっているのは、残念なことだ。
 一説には、江戸時代に「胡麻胴乱」という名物菓子があり、外から見ると、ごまの香りがしていかにも美味しそうに見えるのに、中にはあんが入っているわけではなく、空洞になっていた。別名「胡麻菓子」と呼ばれ、見せかけだけよくて内容の伴わないことや、目先のことばかりをとりつくろう言葉として使われるようになったとも言われている。

 また、この「ゴマをすり」と言う言葉は、最悪の言葉である。こびへつらったりする時「ゴマをする」と言いい、ゴマをする人のことを「ゴマすり」とも言う。 ゴマをすり鉢ですると、粒が割れ、油が浮き出て、べったりとすり鉢についてくる。この「ベタベタとくっついた」状況が、相手に調子を合わせて持ち上げたりする様子と似ている。つまり、ぺこぺこする人が手をこすり合わせるポーズが定着したものである。

 ゴマと言う言葉は、余りにもイメージ的に劣っている。使いたくない言葉になっている。

 さて、ゴマを英語で「sesame/セサミ」と言うが、この言葉は、なにかさわやかな感じが伝わる。70歳でエベレスト登頂に続き、75歳の年齢で再登頂に成功した三浦雄一郎さん「しっかりした食べ物と運動、そして生きがいがあれば、いつまでも元気でいられる」と語る。三浦雄一郎さんの健康作りに欠かさないのが、「セサミンE…」を愛飲…。
日本人には、セサミよりゴマが馴染みが深い。しかし、サントリー㈱はゴマと言う言葉から派生している嫌な連想を払しょくさせようとしたかどうかは、定かでないが、セサミを通したのは心憎い。

 ゴマは老化防止に優れている健康食品として熱い視線を浴びているが、日本で使用されるゴマは、その99.9%を輸入に頼っている寂しい限りの食べ物である。ゴマは、稲の伝来と同じく古くからの渡来作物であり、各地で作られていた。現在、国内の栽培は、作り手がなくなり鹿児島県喜界島など僅かである。この事からして、国産のゴマを手に入れることは殆ど出来ない。

 実際、作れば分かることだが、播種から収穫までの栽培には、それほど気にすることがない。問題は、刈り取り・乾燥・脱粒の手作業に余りにも手間と時間がかかり過ぎる。日本では労賃が高く到底採算が合わない。もうひとつ、害虫がかなり集まってくることが分かった。栽培時、そして刈り取り後、非常に小さい虫がゴマ粒に混じってくる。このため栽培時農薬が欠かせないと思った。やはり、昨年(NIKKEI NET 2008-11-07)ゴマ基準値を超える農薬やカビ毒が12回の違反が相次いで検出し、厚生労働省が検疫前の全量検査命令を出していた。
 輸入品には、農薬が混入しているものと覚悟しなければなりません。特に、ゴマの原産地は、熱帯であり、ミャンマー・ベトナム・タイ・スリランカ・スーダンそして中国である。安全な農薬の扱いに熟知しているとは、思えない。

安心して本来持ち備えている香り・風味を味わうために、栽培しか方法がない。早速、試し栽培を試みた。

 6月中頃白ゴマを播種し、2回程度間引きを行い、茎をどんどん生長させ1mほどになった。今年は晴天続きで他の植物が旱魃状態で枯れかかったが、ゴマは、何ら問題なく次々と花を咲かせ実を結んでいった。サヤの長さは3㎝程度ほどでその中に60粒ほどの種子が入っていた。かなり害虫に食い荒らされたが、農薬もやらなかった。9月中頃下部のサヤ部(写真1)が枯れてはじめたので刈り採った。1週間ほどカラカラに乾かすとサヤの頂の部分(写真2)からはぜる様に分裂し、種子が出てきた。紙を敷き、茎を逆さにして叩くとパラパラと落ちてきた種子は馴染みのあるゴマであった。手塩にかけて作り上げたゴマは僅かであったが、手間ひまが予想以上かかった。
やはりゴマを味わうには米である。焼きお握りにつぶした炒りゴマをかけてほおばってみた。 最高!。更に、ほうれん草のゴマ和えなども楽しんだ。

                     ゴマのかれんな花

                      茎を乾燥させた 

写真をクリックすると拡大
   写真1 乾燥前のサヤ     写真2 乾燥後のサヤ
   
      写真3 完成品       写真4 握り飯にゴマ



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Posted by nonio at 16:51Comments(2)家庭菜園

2009年08月16日   美味しいスイカの作り方

 「8月14日、東近江市役所で15㎏の超特大のスイカが展示された」との新聞記事がありました。旧角井村(東近江市)で栽培されていた角井スイカ。「地元の特産品を復活させよう」と5年前から取り組んでいるとのこと。 

 毎年、小生は、大玉スイカが大きくなるのを楽しみながら作っています。昨年、うまく育ち10~11kgを収穫しましたが、今年は、天候不良で、真夏の日照時間が不足気味で、少し小ぶりだが、8.8kgのスイカが採れました。
 小生にとって、スイカ作り方は、3mX2.5mの下準備をしてから、1株で2ケ育てて、自家製の「ぼかし肥」をふんだんに施肥します。このこだわりを持って栽培しています。

                 着果後15日目のスイカ


 スイカは連作障害が発生しやすい野菜の筆頭で、6年の休栽間隔をあけなければならないので、必ず市販の接木を購入してきます。苗は茎が太く、節間の詰まったものを選択します。無論、品種には拘りませんが、大玉で昔から馴染みのある緑色の皮に黒い縞模様のあるものを選んでいます。                                                                                           
                                  収穫前のスイカに孫がいたずら
 スイカ作りは、やたらと手間がかかります。スイカ作りに限らず土作り、ツルが伸びたら3~4本に絞り、着果作業、株の周辺に追肥、敷きわら、水やり、玉の回転などすることが色々あります。ところで、スイカの栽培は難しくなく、放任しても、それなりのものが出来るのですが…。

 シャリシャリ感がしてコクのある甘味を持った一味違った美味しいスイカを作るには、小生流のポイントがあります。
 スイカは、本ツルではなく孫つるにできるので、子ツル2~3本として後は思い切って刈りとります。そして、ツル 同士が重ならないように四方に伸びられるように整えます。

 雌花は、7節、15節、22節頃に開花します。 始めの雌花(7節)が、いくら立派に鎌首を持ち上げてきても育てず、摘果します。15節以上にピンポン玉くらいのふくらみがある雌花を大切に育てます。尚、受精をする必要はありませんが、確実に着果させるために、雄花の花粉を雌花のめしべにつけて、人口受粉させた日付を記録した札を吊るしておきます。

 そして、1株に2ツ多くても3ツのスイカを肥大化させます。その他は、すべて摘果します。決してスイカの数をたくさん取ろうと、欲張らないことです。時々、「5個もスイカの実が着いた」と喜んでいる人が居られますが、そのスイカは甘味のない”みずくさい”ものしか出来ません。

 3mX2.5mの面積に念のため2株を植えますが、どちらか優れた方を育て、他方を間引きして、ゆったりと育てることです。せこせことした育て方をしないほうが、美味しく巨大なスイカが収穫できます。

 追肥ですが、着果した回りにぼかし肥を2~3握り施肥します。ぼかし肥の基本配合比は、こめぬか・油かす・魚かすを1ℓ容器で、5回:4回:1回の割合としますが、スイカ・イチゴ用ぼかし肥は、魚かす比率を多めにした特別仕立て品を使います。
自家製ぼかし肥は 
ぼかし肥の作り方を参照。
尚、ぼかし肥には、燐酸成分が不足気味になりますので、化学肥料「過燐酸石灰」を直接、畑にすき込んで、補っています。その他の化学肥料は、植え付け時に僅かだけやる程度に留めます。

 その他、注意をしなければならないことがあります。カラスの襲撃です。せっかく、収穫真じかに、つつかれることがありますので、釣り糸で、張り巡らしておきます。羽根に釣り糸が触れることを極度に嫌うので、カラスが寄ってきません。

                     スイカの収穫
 最も難しいのが、収穫タイミングです。鈍い音や巻きヒゲの枯れ込みなどで判断しますが、日付の札から45~50日で収穫します。

 最も美味しい時期は、”棚落ち”寸前が美味しい。一般の市販されているスイカで、中央に棚落ちしかけしたものは商品価値が落ち滅多に見かけませんが、家庭菜園ならでは味わえるものが手に入れることが出来ます。味は最高。包丁を入れたときにバリッと、勝手にはじけて割れます。

          
  







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Posted by nonio at 16:26Comments(2)家庭菜園

2009年06月20日   適正サイズのジャガイモ

 2~3年前、ジャガイモの栽培などは、安全で美味しいものを沢山収穫できるようにと、有機・無機肥料をどんどん施肥していました。
 
 ジャガイモは、肥料を与えるといくらでも大きくなり止まることをしません。それも、葉っぱが枯れるまで置いておくと、益々生長し”リンゴぐらいの大きさまでになります。このようになったジャガイモは、長時間煮ても、硬くておいしくないデンプン価の低い「水イモ」の割合が増え、また、肥大化したジャガイモは保存性が悪く腐り易い。

 話が代わりますが、「小粒でも実の締まった美味しいジャガイモ」とのうたい文句の通信販売を目にしたことがありました。言い換えますと、小粒のジャガイモの方が美味しいのではないかと想い、適正サイズを目指して栽培するやり方を昨年から試行錯誤しています。

 ジャガイモの栽培は、種イモ1ケに対して3~5本程度の芽が出てきますが、従前は、強勢な芽を残し1本仕立てにしていました。どうしても1~2ケは10cm以上の大型ジャガイモができました。そこで、今回は芽を抜かずにすべて芽をそのままにして小粒化を狙ってみました。 更に、肥料は始めにぼかし肥を1株当り一握り、僅かの化成肥料を施肥するだけにしました。従来では、土寄せ時に、追肥をしていましたが、今回は一切やりませんでした。そして、葉が青いうちに収穫しました。

 この結果、大きさは、6~7cm程度の粒ぞろいになったことに満足しています。無論、実の締まった土の香りが感じられるジャガイモでした。

 この考え方は、玉ねぎ、イモ類など色々の栽培にも通用しそうだ。だが、巨大化を目指すものもあります。例えばイチゴ、スイカ…等。

 




Posted by nonio at 18:33Comments(0)家庭菜園

2009年06月02日   実を付けさせないイチゴ

  今、イチゴと言えば、クリスマスケーキの上に乗せられたり、正月前になると大粒のイチゴが行儀よくパックされスーパー店頭・八百屋に並べられたりして、冬のイメージが強くなってきています。そして、年中出回っており何時が旬なのか分からなくなっています。イチゴは、もともとの旬は、俳句の季語にあるように初夏なのです。ところが、イチゴの特性を利用して、秋が深まると、花芽を作って休眠を始めるのですが、この休眠を遅らせるか、また早めるかによって実を付ける時期を調節するため、いつでも口にすることができるようになってきました。

 さて、小生はイチゴを毎年30~35株植え付け、品種は、家庭菜園で最も作り易い「宝交早生」の露地栽培を行っています。収穫が終わると最も大切な時期を迎えています。

 イチゴ作りで現在、2ツこだわりを持って栽培に励んでいます。そのひとつは、収穫量に大きく影響を与えるランナー育苗です。
イチゴは多年生の宿根草ですが、株が古くなると実が多くなり小果になります。このため、ランナーの節毎に子苗が出来ますのでこれを養成します。親株1株からランナーが3~5本伸ばし、子苗にして20ケ程度株が出来ます。そして、「最初のランナーは親の病気などの性質を受け継ぐので、2番目から使用するように」と言われています。ここまでの知識は、イチゴを栽培すれば、直ぐに習得できます。
 さて、以前、農業学習でイチゴ業者がやっている水耕栽培を見学する機会がありました。定時間毎に自動的に液肥が送られてきます。小生にとってはこの栽培法についてはどうでもよかった。ただ、イチゴの苗作りに関心があった。

「これだけ多くのイチゴの苗がありますが、どう調達されているのですか」と質問した。
「新種の苗は購入しますが、苗が高いので、栽培しています」そして、
「ランナーの2番目以降を苗にします…」「そうですか」と受け答えた。
一般に言われている通りかと思っていると。…沈黙後、

「ランナーを伸ばす親株は、実をつけないようにして育てます」と秘密を打ち明けてくれました。

 現在、来年度のランナー育苗を育てる準備中です。畝幅100cmに対してこの苗の大きさは70cm以上あります。今後、ランナーがどんどん出てきますが、4本程度に制限しないと小さい苗が出来すぎて良い苗が出来ません。無論、追肥をしていきますが、イチゴの根は肥料に極めて弱いので離してやります。自作の魚かす比率の多い”ぼかし肥”をやっています。   ぼかし肥の造りかた

                 ランナー育苗の準備中

 
 2ツ目のこだわり。

 今までは、花が咲くと「せっかく花が咲いた」との思いですべてそのまま成長させていた。その結果、大きい粒が出来なかった。一昨年から、思い切って摘果をするようにした。摘果は、同じ花房の中でも、始めに咲いた素質のよい果実を残して、後発を摘み取った。花房は20~30個もの花が咲きますが、7~10個くらいまでにして一粒一粒を大きく育てるようにした。       
尚、今年2月頃には、暖冬気味になり、花が咲き果実してしまったが、これはすべて取り除いた。
                                                                      
   9月頃 植え付け             低温で休眠             4月頃摘果時期 
 


 5月連休から20日前後まで収穫が出来た。イチゴの粒は、15~20㎜程度。市販のイチゴは色んな品種が開発されて、大きくて甘くて美味しいですが、中身を割ると白っぽい。小生のイチゴは、本来イチゴに備わっている甘酸っぱい香りを持っており、所謂「こく」があります。割ると中まで赤く完熟しています、これは買うことが出来ません。
小粒もできたので、自家製ジャムに。思ったよりおいしかった。


           大粒イチゴ                        自家製ジャム
 



Posted by nonio at 19:52Comments(0)家庭菜園

2009年05月01日   7年越のアスパラガス

 小生にとってアスパラガスとの初めての出合は、少年の頃、洋食料理の付き合せのサラダに入っていた。苦味があったことだけ覚えている。その後、昭和35~40年頃、グリーンアスパラガスが店頭にも少し並ぶようになったが、高級野菜であった。我が家の食卓にも豚カツの付け添えとして塩茹でされたグリーンアスパラガスが時々盛り付けされる程度であった。昔は、あまり馴染みのある食材ではなかった。

 その当時、ホワイトアスパラガスは、”ウド”の仲間の野菜で、青い色がアスパラガスと思っていた。実は同じ植物で、栽培法が違うだけであることを知ったのは、かなり後で、野菜を育てるようになってからである。「白いアスパラガスは土の中で育て日光に当たらないようにして収穫される。反対にそのまま土をかけず日光にあてて育てるのがグリーンアスパラガスである」。

 昔は、アスパラガスと言えば缶詰入りの白いホワイトアスパラガスが主であった。最近では、栄養的にグリーンアスパラガスのほうが優れているので、もっぱら店頭には緑色が並んでいる。いかにも新鮮で美味しそうである。その反面、滅多にホワイトアスパラガスは見かけられなくなった。国産の端境期には、オーストラリヤ、ニュージーランド、アメリカ産地名の付いた輸入品があり、周年出回っている。中国産は、みんな敬遠するのであろう見かけない。
 最近の国産品は、輸入品よりボリュウーム感や食味の点から太い方が、人気があるようだ。小生も、太めを収穫するため、かなり深植えにして育てている。今回、2L級(長さ25cmで44g)以上のもが採れたので、悦に入っている。

 色々のスーパーマーケットの野菜コーナーを眺めてみると面白い。この野菜は冷涼な気候を好むはずなのに、熱帯であるタイ産が「ミニアスパラ」として販売されているのを見かけた。このサイズの需要があるのだろう。小生が栽培していた時、1~2年目の若年株と同じ程度の太さである。気候の関係で年中採れ、休眠しないので細いのである。 
 アスパラガスの栽培には、一定の生育サイクルがある。春から秋の枯れるまで2メートル以上の茎に育ち、繁茂する。この時期では、養分の殆どは地上の茎葉に溜め込んでいる。この後、寒くなると一気に茎葉から地下の貯蔵根に養分は送られ、茎葉は枯れてしまい休眠期に入る。翌年は、この養分により萌芽し、この時期に収穫される春採りグリーンアスパラガスは立派なものが採れる。この四季の移り変わりによる自然の妙味が、外国産より太めのアスパラガスをはぐくんでいるのであろう。

 アスパラガスの栽培のコツは、寒くなってくると茎葉が黄化し、枯れ始めるが、この黄化した時点で、茎葉が見苦しくなったとして刈り取ってしまってはいけない。黄化は、貯蔵根に養分を送る合図である。完全に枯れるまでそのまま放置して置くことが大事である。ここで、小生は、大失敗したことがある。

 アスパラガスは、手間もかからず、農薬も殆どなしに栽培ができ、家庭菜園にとって欠かせない野菜である。栄養価も高く、有効成分も含む。ただ難点は、収穫できるまで3~4年かかることである。

 ところで、小生にとっては、アスパラガスの栽培と相性が悪く、この春、7年目にしてやっと起動に乗せることができた野菜である。すなおに、アスパラガスに気に入られるよう作れば、決して難しいことがないのですが…。
  当初、園芸店の片隅にほかすような扱いでアスパラガスの1年養生根が売られていたので、3本購入した。このことをスッカリ忘れてしまい、夏ごろに植え付けたが、苗が傷んでおり、細い若茎しか萌芽しなく茎は大きく生育しなかった。次の年に、3本追加購入し、忘れないようにと3月には植え付けた。これらあわせて、順調に茎葉が生い茂り、翌年も繁茂しました。無論、育てるだけで収穫はしませんでした。 アスパラガスは、3~4年目で初めて採ることが出来ることは知っていた。 

          昨年繁茂させた2年養生苗アスパラガス

 問題は、ここからです。園芸店のおばさんのアドバイスとして「アスパラガスは、地下茎から延びるので畑の端に植えときやー」が妙に気にかかり、3年目に入り茎葉が黄化してきたので株を掘り起こし、畑の端に植え替えました。  
 1年目の失敗を含めて4年目の春には、株の貯蔵根に十分に養分が貯蓄されていると判断し、萌芽してきた若茎を何本も採りまくった。
 その内、穂先が曲がってきたので、打ち止めにした。
ところが、この決断タイミングが遅く、細く貧弱な若茎しか萌芽してこなくなり、夏場には繁茂することもなかった。5年目の春には、ほんの僅かに萌芽がするのですが、しばらく経つと消えてしまうのです。何回も細い芽が出るのですが、どうしても育たないのです。根を掘り起こすと、無残にも表皮だけで、中身がなくなった大きな根だけになっていた。今から考えると、黄化したので、植え変えたこと、打ち止め時期の判断ミスなどが重なって枯らしてしまった。

 仕方なく再び、2年養生の大型苗を2本購入し、徹底して施肥し、生長させた。  
      

 枝に多数の松葉のような細かい葉ように見えるのは、葉でなく枝が変化したものである。擬葉と呼ばれ、茎なのである。なんとも変った植物である。松葉状になれば、枝元まで太陽光が入射するのに都合がよい形だからであると言われている。
そして、本当の葉は退化しており、茎に着生した三角形のりん片状のものである。

 この植物は、必然的に進化したのであるか、ただ単なる気まぐれの突然変異の過程なのであろうか。よく分かりません。
自然は気まぐれですから、ときどきおもしろい進化を見せます。

この春を迎え萌芽してきた。 以前失敗したしたので枯れた茎は、刈らずに一冬そのまま放置させた。 
 
                  春を迎え萌芽してきたアスパラガス 


 今年4月には、2~3本の試し採りしただけで、大事に育てている。                                          
                                            4月末の立茎状態    
 
  
  美味しい採り立てアスパラガスは、緑色が濃く穂先まで絞まっていて、手でポキット折れるほど柔らかい。塩茹で後、シャッキとした歯ごたえとみずみずしさを楽しんでいます。保存する場合は、穂先を上に立てて冷蔵庫へ。横に寝かせると立ち上がろうとして余計なエネルギーを消耗してしまうので。

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Posted by nonio at 19:07Comments(1)家庭菜園

2009年04月15日   5耕とジャガイモ植付け

  ”十耕”と言う聞き慣れない言葉があります。(1697年)に出版された日本最古の農書に、この言葉が記載されています。正確には、 "大根十耕"と言い、「大根を植える土は、十回耕せ」ということです。
また、「九耕十耕無毛」ともいわれ、9~10回耕すと、ダイコン・ニンジンなどの表面は「つるつる」の仕上がりになるといわれています。要するに畑は、しっかりと耕すことが必要だと戒めた言葉です。

 固まった土をクワで耕す時、 ある程度の大きさまでには、すぐに砕土が出来るのですが、更に細かい土にするには手間を掛けなければ砕けないのです。耕す回数が増える割に、細かくなっていかないのです。ところで、小型耕運機では、一耕で細かく砕土ができ、その上肥料などの攪拌・混合もできます。したがって、現代では、”十耕”は死語なのです。

 小生は、40~50cm以上の深堀をして、栽培したいので、スコップ・鍬で耕しています。何よりも時間を掛けて耕し、この作業を通じて土の仔細な様子を確認することができるのです。堆肥の過不足、未醗酵物、害虫、モグラの穴、ミミズ、小石、ビニールなど様々…。

 それはそれとして、3mX2.5mのスイカ用の畝で10回耕した場合、どのような状況になるのか試してみました。 
         1回目                  2回目                5回目
    

      7回目                 10回目
 

 1回目は、石灰・完熟させた牛ふんを散布した上でスコップにより天地返しを行った。2回目以降は、鍬で切り替えして行った。 2~3回程度では、石灰の白い部分は偏析していた。5回目位になると、散布した石灰・牛ふん、均一に混合され、跡形が分らなくなっていた。
7回程度になると、塊状がなくなり鍬の裁きが軽くなった。これ以上では余り変化はなかった。感触としては、7回程度の耕し作業で、充分と思われた。

 このことから、根菜野菜の場合には、7回位耕し、一般の野菜では、4~5回位耕せば十分であることが判った。

 ジャガイモの植える季節になりました。「新じゃが」を電子レンジで蒸し、うす皮をむいて、みずみずしい採り立てのジャガイモは、旬を頂き美味しい。特に、黄色いホクホクした品種「きたあかり」はより格別です。

 春野菜を栽培するための土作りが必要になってきました。その中で、ジャガイモが最も先に準備しなくてはなりません。毎年3月上旬に種芋を植付けますので、1ヶ月前に土つくりを済ませました。ジャガイモは、土への適応性は幅広く砂地から粘土質まであまり気にしないので、5耕程度とした。

 ジャガイモ(なす)は、連作に弱いので、3年周期で畝を変えています。土壌は酸性側ですので、石灰はやりません。以前ほうれん草の後にジャガイモを植付けたところ、相性が悪いこともあり、作付け表の記録、特記事項をメモルようになった。

 小生の植え方は10㎝以上の深いところに、種芋を植えます。なぜなら、浅いと日光に当たり緑色となるとソラニンやチャコニン(カコニン)などの有毒な成分が発生します。このため出来るだけ深く植え込みます。また、霜対策として、寒い内に芽を地表面に出ないように配慮しています。深く植えたからと言って、土寄せは、欠かせません。
 ジャガイモは、肥料があればいつまでも肥大化し続けます。すると、でんぷん質の少ない巨大なものが出来ます。美味しくないものが採れます。元肥はやりますが、追肥は少なめとし、速効性の短期間で効果のあるものを使用します。
そして、収穫は「葉が黄色くなって株が倒れてくれば」収穫時期といわれます。本当に美味しいのは、肥大化させないことです。小生は、丁度、梅雨時になり、晴天の時が少ないので難しいのですが、地面が割れてくる頃合を見計らって早めに掘ります。

 芽かきですが、従来から、不要な芽をしっかりと引き抜き、1本仕立てとしていました。どうしても、1株に2~3ケの巨大なイモが出来ました。2~3本の芽で育てるとお互いにけん制し合って大きくならないことを聞きましたので、今年は、このアドバイスに従ってみようと思っています。大型のジャガイモは、大味で「コク」がないのです。
美味しさを追求していくと、どの野菜も適正な大きさがあるように思っています。

 ここしばらく雨が降らず、畑の作物は過酷な状態でした。4月15日久しぶりの恵みの雨日となり、畑の土は湿潤になりました。この恵みの雨でジャガイモの芽が一挙に出てきました。一方、桜は、この雨で散ってしまった。







Posted by nonio at 19:19Comments(3)家庭菜園

2009年03月23日   山芋4年もの栽培

 最近「ブランド野菜」と言う言葉が使われ出しました。

 ブランドは、
小生にとって縁の遠いものです。時計・バッグなど高価ブランド品を身に付けることには、差別化により自分の価値が上がるとか、優越感が得られるとか…など色々な理由があるのだろう。だが、無頓着な小生にとっては、死語に近いものです。
 そもそも、brandとは、燃え木のことで、高温に熱した焼きごてを用いて、家畜に所有者を明確にするためにロゴを焼印することに使われた言葉でした。転じてブランド(焼印)が商品ブランドとして生まれてきました。ブランド品は、決して粗悪品でなく長持ちする品質で、安心ができるというニュアンスも含まれています。ところで、ブランド野菜になるとほって置く訳にはいきません。

 店頭には、山盛りに積み上げられたカリフォルニア産ブロッコリーが並んでいます。 国内のブロッコリー屋さんは、値段では競争できないので、遠くで生産され輸送されてくる対抗手段として朝穫りとして、ブロッコリーに葉っぱをつけることにしました。「葉つき朝穫りブロッコリー」として新鮮さと言う付加価値をつけて、販売しだしたのです。すると、たちまち国産のトレードマークとなって広がったのです。
ところで、 その後、カリフォルニア・ブロッコリーの輸送品の箱をあけたところ、新鮮な葉っぱがついていました。 ブロッコリーの話

だが、小生のブロッコリーには、葉っぱが付いてないのですが、……。

 
 新聞(読売新聞2009.3.11)には、「栃木県のイチゴの『とちおとめ』には、12ケ入りで8,000円、1日限定5箱が高級百貨店で販売されいます。トマトの海水を含んだ土地では、糖度が高まり、ピンポン球より少し大きくて1個1,500~2,000円」で販売されています。
作り方や産地、歴史など様々なこだわりがあり、一度でいいから食べてみたい、そしてほかの人にしゃべってみたくなると言うのがブランド野菜なのです」と記載されていました。

ブランド野菜とは、格好を付けても駄目で、手間をかけてこだわり栽培で生み出されるようです。

 小生の畑で”こだわり”のひとつに、山芋の栽培があります。いきさつは、山芋の芽だしにあります。
まず、品種は、長芋です。当初、長芋以外にツクネ芋・イチョウ芋など挑戦したのですが、収穫したとき作付けとほぼ同じ重量にしか生長しませんでした。やりかたがまずかったのでしょう、これ以降、長芋に絞って栽培するようになりました。
 4月中頃、種芋を購入したり、長芋を切断して催芽させるのですが、早いもので1ケ月後、遅くても2ケ月後と不揃いになります。しかも、葉が繁茂するまでにいたらならいのです。当然の結果として、小ぶりのものしか収穫できませんでした。
 近隣のある畑の山芋は、小生の山芋の芽が出ない頃に、既に発芽しており、それも非常に太い蔓が出ていました。なぜ、生長に違いが生ずるのか疑問をもって、温床など試みましたがうまくいかなかったのです。2~3年ほど試行錯誤していました。

 その内、小生の畑で、山芋が発芽し立派な蔓が、生長しているのを見つけました。たまたま掘り忘れた長芋が、翌年、勢い良く芽が出てきたのです。今まで、輪作を心配して毎年植付けた山芋は、掘り返していました。長芋は、3年以上寝かす必要があることをやっと知りました。 現在では、4年サイクルで順次、掘りながら、植え付けています。無論、肥料は、”ぼかし肥”。

市販の山芋と比べると、姿が野生的で、うまさは、比較するまでもありませんし、購入して手にすることも出来ません。face02

               8月盛りの山芋の蔓が繁茂  

               
              1本山芋堀は、約1時間 
         
             全長1m以上          
 


 
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Posted by nonio at 14:40Comments(1)家庭菜園

2009年02月19日   ぼかし肥のつくり方

1)はじめに

 安全で美味しい野菜を得るために、家庭菜園を趣味として行う人が増えてきました。有機栽培を試みようとして、まず手にするのは、油カスです。種を撒いた直後に、油カスをやっている光景に出くわします。それも、かなり野菜作りに精通している人にでもみかけられます。

 油カスを施肥した直後の色は、茶褐色をしていますが、段々干からびてきて黒く変色してきます。目には見えませんが、土壌には、微生物が一杯います。1gに1000万の微生物が生息しているといわれています。この微生物が油カスを食べて分解を始めるのです。油カスが窒素・燐酸・カリに分解しますと、始めて植物が肥料を吸収出来るのです。尚、最近では、アミノ酸などの低脂肪酸でも吸収できるとの報告もありますが…。

 油カスが吸収可能の状態に分解するには、相当時間がかかるのです。短期間に育つ野菜であれば間に合わないのです。むしろ、生の有機肥料を施してしまうと弊害を引き起こしてきます。

発芽・生育障害 
 植物にやさしいはずの有機質肥料、(油カス、未醗酵の牛ふん・鶏ふん)は、土壌中の酸素を吸って醗酵が起こり、炭酸ガス・メタンガス・アンモニヤ等の有害ガスを出して土壌は、酸欠状態になります。この結果、発芽がしなくなります。たまたま、発芽しても根腐りが起こり、発育障害も及ぼし始めます。
病害虫
 未熟な有機質肥料の臭いに誘われ害虫や病原菌が取り付きます。特に、害虫が卵を産みつけ幼虫が発生し、せっかく植えつけた野菜の根や葉を食べつくします。

 未完の有機質肥料は、百害あって一利なしになります。
 有機栽培を行うには、事前に、時間と手間をかけて微生物の力を借りて「完熟」させることが大切なんです。「完熟」したもは、百利あって一害なしになります。ここが有機栽培のコツなのです。

 ぼかし肥は、昔から色々な方法で作られ使用されてきました。ぼかし肥の本当の由来は油かす・米ぬかなどの有機質肥料に山土・粘土などをまぜて醗酵させた肥料のことをいいます。土で肥料分を薄めた肥料のことを言います。そんなことからぼかし肥といわれるようになりました。 ここでは、山土・粘土を入れない純正ぼかし肥の作り方を紹介します。小生は、中島康甫氏「ぼかし肥と緩効性被覆肥料」・加藤哲郎氏「土作り入門」等を参考にして、10年ほど前から毎年、ぼかし肥を作って家庭菜園を行ってきました。

2)ぼかし肥の準備

2-1)素材選び 
 ぼかし肥の作り方は、地域によって特長があり、こうでなければならない決まりはありません。有機質肥料としては、油かす・こめぬか・魚かす・骨粉・牛ふん・鶏ふん・くん炭・モミガラなどが使用されています。
 肥料の三要素からみると、窒素・燐酸を含んだ組み合わせが基本になり、窒素成分は、油かす類が中心となり、燐酸成分は魚かすが中心になります。そして、こめぬかは、微生物の繁殖を促す効果に優れ、醗酵促進剤としてぼかし肥に欠かせない素材です。

 問題は、品質とコストです。
スイカ・イチゴ・トマトは、糖度・味を重視します。小生は、非常に高価な魚かすの添加比率を上げて仕込みます。普通のぼかし肥については、コストを主体に配合をしています。
 魚かすは、非常に高価で多量に使えないのです。したがって、ぼかし肥には、燐酸成分が不足気味になりますので、この代替品として比較的に安価に入手できる化学肥料「過燐酸石灰」を直接、畑にすき込んで、補っています。
 こめぬかは、各種の成分がバランスよく含まれており、特に、燐酸成分も含まれています。何より、近隣の自動精米所では、無料で貰っていますので、最も多用しています。
 牛糞を添加してぼかし肥を作っていましたが、現在では、購入後、1年程度寝かして、堆肥として直接畑にすきこんでいます。鶏糞の利用も考えられますが、醗酵時、臭いが気になり、かつ、えさの成分などからして、一切使用しません。無論、鶏糞の堆肥としても使用していません。

 以上より基本の素材は、こめヌカ・油かす・魚かすの3種類です。

2-2)基本の配合比

 こめぬか・油かす・魚かすを1ℓ容器で、基本の配合比率は、5回:4回:1回の割合とします。
スイカ・イチゴは、魚かす比率をかなりあげ、ニンジン・ダイコンは、油カスを控えま、適宜配合比を変えます。

2-3)その他の材料

 その他としてコーラン及びモミガラのくん炭が必要になります。 

 「コーラン」醗酵促進材を仕込み量5~10%加えています。コーラン
 コーランは、有機質肥料に添加させると、発酵が確かに早まります。例えば、コーランなしでぼかし肥を仕込むと微生物の増殖がなかなか始まりませんが、そこに、コーランを少し添加し混合してやると、これが起爆剤となり、一挙に醗酵分解作用が起こり発熱してきます。抜群の効果は確認しています。だが、1kgが580円するのです。コストパフォーマンスは、あまりよくありません。
 従いまして、始めは5~10%入れ、取り敢えず、ぼかし肥をつくります。土着菌がいる畑で、醗酵させた方がよろしい。
一旦作ったぼかし肥を”醗酵の種”としてかなりの割合で以降のぼかし肥に追加します。 培養された土着の微生物が、更に繁殖され、土着菌の醗酵製品ができます。
醗酵微生物資材は色々市販されていますが、あえて加えていません。むしろ、有用な土着の微生物を育てるべきと考えています。
 
 モミガラくん炭は、ぼかし肥を作る段階からくん炭を始から添加しているケースもあるぐらい多用されてきました。そして、くん炭入りぼかし肥は、根の伸びだしがよく、細根の発生が多くなったことが知られていました。
 モミガラくん炭は、多孔質で微生物が取り付きやすく、燐酸・カリ成分などのミネラルが濃縮された肥料です。特に、仕上げ時、多少ぼかし肥が湿っていても水分を吸収し、再醗酵を食い止めることも出来る優れものであるので、揃えたい一品です。

2-4)容器

 発泡スチロール製の蓋付きトロ箱〔代表寸法縦50㎝X横40㎝X高さ20㎝〕をスーパーから譲ってもらったものです。用途に合わせて大小を7ケ確保しています。蓋には、穴を開けて空気の流通ができるようにしています。
約40ℓ容器では、材料10ℓ、水3~4ℓを入れます。容器の半分以上の空間をつくり、切り返しの作業もできるスペースを持たせます。

2-5)仕込み時期

 1月~2月の最も寒い時期を選んで作り込みます。秋分・春分以降が最も醗酵がし易く良い時期であるといわれます。しかし、ハエなどが寄ってきて卵を産みつけ幼虫が発生し、手が付けられなくなりました。従いまして、醗酵まで時間がかかりますが、害虫が全くいない厳冬期にじっくりと作っています。

         米ぬか                             油かす                        魚かす

   コーラン                くん炭               トロ箱


3)ぼかし肥の作り方
手順1混合作業
 
 こめぬか・油かす・魚かす素材及びコーランを発泡スチロール製トロ箱に所定量を入れます。量の少ないコーラン、比重の軽いこめぬかを均一に混ぜるためには、丁寧に何回も混合します。色が均一になってきますと、作業は完了。
     素材の投入                      均一混合


手順2水分コントロール

 水分が多くても、少なくてもうまく醗酵しないのです。水分が多すぎると醗酵熱が出にくく、嫌気性醗酵となり、アンモニアガスなどが発生し、くさい臭いがし、黒ずみべたべた状態の腐ればかし肥になります。一方、水分が少ないと急速に高温となり、灰色のぱさぱさ状態となり焼けぼかし肥になります。このコントロールが、なかなかやっかいです。
 油かすと水は親水性が悪く、水を加えては、手でもみながら混ぜていきます。この繰り返しを行い、材料の水分は、手で握ると固まり、指でつつくと壊れるぐらいの状態まで水を添加します。
数値としては、50~55%。
 小生は、水分を若干少なめ目にします。 というのは、均一に水分調整をしても、時間が経つと、トロ箱の底部に水分が浸透してしまい、底の部分がどうしても嫌気状態になり勝ちになります。この状態を避けるため底部、端に乾いた”ぬか”を敷くなど工夫もします。

     湿り具合             仕込み状態            嫌気状態
 


手順3醗酵と切り返し作業

 気温が高いと2~3日で醗酵し、発熱しますが、寒い冬場では、半月程度、何ら変化がありません。気長に待ちます。発熱してくると、外気温に左右されますが、1週間程度で完成できます。

 醗酵の過程で活躍するのが、微生物なのです。微生物を大別すると、菌カビ・細菌バクテリヤに分けることが出来ます。
まず、糸状菌カビが発生します。分解のし易い物質を糖分に作り出します。これらの菌は、好気性の菌で、酸素を取り入れながら醗酵します。この時期が大切な時で、切り返し空気を送り込む作業が必要になります。この作業により、さまざまな菌が糖分を利用して活動を始めます。この糖分が起爆剤となって有用微生物も取り込むことができ、発熱してきます。
 糸状菌は熱にやられてしまいますが、新たに放射菌と細菌が活躍して、化学的な分解を行います。有機物が次第に変化して有機質肥料になっていくのです。

 切り返し作業は、有効菌の繁殖がよい60℃以下にコントロールします。温度計が無い場合は、手の感触として深く手を突っ込んで、「少し熱いな」と感じる時に切り返し作業を行います。数回行います。醗酵が完了すると、急激に常温まで下がり完成します。

注意点として
① あまり頻繁に切り返しやると温度が下がりすぎ、酵醗がとまってしまいます。もし、まだ、茶褐色の未完成品であれば、”コーラン”を再度少量添加し、水も入れて再醗酵させるとよろしい。発熱温度が、少し下がってきたと感じられると、切り返しは止めた方がよろしい。 
② 不快な臭が盛ん出た場合は、醗酵でなく「腐敗」が始まっています。順調に醗酵していると、「かつおぶし」の匂いしますが、腐敗すると、悪臭が発生するので直ぐに分ります。主な原因は、水分が過多になっています。急遽、乾いた米ぬかを追加し切り返しを行うことが大切です。黒くベトベトになった嫌気性微生物を含んだ部分は、取り除くことも必要です。

               糸状菌カビの発生

 
   未醗酵の状態


手順4完成品

 完成品は1週間以上、そのまま放置しておくと空気中の水分などを吸収し、べとつき、雑菌が入り腐敗し失敗したこともあります。温度が常温になると、すばやく、遮光される黒ポリ袋90リットル(900X1000)を二重にして、袋詰め保管します。このとき、くん炭(数%)を混ぜ込み多少出来上がりが、べとついていても、くん炭が水分を吸収してくれるので都合がよろしい。無論、配合別に、袋詰めします。

 うまく醗酵できたものは、森林地帯を歩いている時に嗅ぐ甘酸っぱい香りがあり、手で触っても、さらさらとしています。ぼかし肥に繁殖した菌が密生しているのです。

                 醗酵したぼかし肥


 黒ポリ袋に詰込保管
 

4)使い方

 使い方ぼかし肥は、化学肥料と異なり、微生物の集まりの生きた肥料です。乾燥させてありますが、菌が休眠しているだけなのです。水を与えると繁殖し始めます。この点に注意した扱い方があるのです。後日、述べます。


5)あとがき
 ぼかし肥の作り方には、決まった方法がありません。要するに、自然の微生物の力を借りて醗酵させることです。一度、発熱させると、感動を覚えますので試してください。2~3回ぼかし肥を作ると要領がわかってきます。
ぼかし肥の使い方































































































































    





Posted by nonio at 16:52Comments(1)家庭菜園

2009年01月18日   寒じめミズナ栽培

 かって私が子供の頃、水菜の代表的な食べ方は、「ハリハリ鍋」としてよく食べた。はりはり鍋は、鯨肉と水菜を用いた鍋料理です。これ以外何も入れない簡素な料理で、水菜の繊維質によるシャキシャキとした食感が美味しかったことを思い出します。
 ところが、昭和40年ごろ、鯨資源保護の機運が高まり、昭和50年後半には商業捕鯨の一時中止になってしまい、肝心の鯨が食卓から姿を消してしまった。
鯨と水菜を用いた鍋料理「ハリハリ鍋」と言う日本の食文化のひとつが消えつつあります。


 野洲川を越えると気候が「がらっと」変わると地元の人は言う。滋賀県野洲市の冬は、陽が照っていても、急に雲が垂れ込み時雨となる。雪国独特の天気模様が続く時がある。この冬の寒さを利用してミズナの寒じめ野菜が出来ます。

 「寒じめ」することによって、葉は凍りつかないように細胞中の水分を少なくし、糖分をため込め甘みが増し、うまみ成分であるアミノ酸含有量やビタミンCも上昇します。日数が長くなるほど糖やビタミン、ミネラルなどの栄養成分が濃縮され、甘くて栄養価の高いミズナとなります。したがって、1~2月頃のミズナが最も美味しい。

                      雪に埋まったミズナ



ミズナは、葉軸が白く細いもがいい。葉のぎざぎざもはっきりし、葉色は、黄緑色が上等品。

                       こだわりのミズナ


 ミズナは、窒素成分のコントロールが大切。化学肥料をやり過ぎると葉軸に繊維質が残り歯切れが悪くなり、濃い緑色になると苦味が出る。このため、化学肥料は殆ど使用せず、自家製の「ぼかし肥」で栽培しています。 

 水菜は、畦の間に水を引き込んで栽培したので、”ミズナ”と呼ばれています。夏場の土壌は、乾き切りますが、10月以降の土壌は、湿潤状態になります。この時期を狙って播種します。それも、害虫に食害を受けない気温になるまで、待ちます。
播種が遅く、気温も低くなり、じっくりと育て、そして、「寒じめ」されたこだわりのミズナを栽培しています。

 3~4年ほど前では、「千筋京水菜」の大株のミズナを栽培していたが、一株で2㎏ぐらいになります。食べても食べても生長し、いつも畑にあまっていました。最近では「京しぐれ」等の小株を栽培しています。一昔前では、生のサラダで食べることは、考えられ無かったのですが、食味がよくサラダ、おしたしにして頂きます。なにもいれずに旬の味を。

  サラダ                 おしたし
    


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Posted by nonio at 07:22Comments(2)家庭菜園