2011年03月20日 長命寺から奥島山
野洲から近江八幡へと向かう朝鮮人街道を歩んでいた。日野川の仁保橋を渡り十王町・江頭町を通り過ぎ、加茂町辺りから琵琶湖側を望むとこんもりとした山が二つ横たわっていた。余りにも、のどかな景色であったので、写真に切り取っておいたものだ。
長命寺山(333m)と少し奥に小高い山が奥島山(425m)であり、この山並みの全体の総称も奥島山と呼ばれている。この上ない上品さが漂う山並みである。

この山腹に西国札所の三十一番として知られる長命寺がある。ここは、芝木好子著の小説「群青の湖」が舞台になったところだ。この文学作品に引かれて、レイカの仲間が、群青色をした湖北の菅浦に行く前に、ここに最近訪れていた。小生も、長命寺・奥島山から若宮神社へと足を延ばしてみた。
主人公、染色に関心があった瑞子は、昔の因習が色濃く残っている近江八幡市にやってきたが、嫁ぎ先の古い家風や姑との折り合いの悪さに、戸惑う日々であった。唯一救いになったのは、長命寺の山の宿で結核療養中の義兄の存在だった。お互い同じ感性を持ち合わせた2人は、琵琶湖の美しさ、妖しさを語り合い、琵琶湖の水の色に魅せられていった。 奥琵琶湖の水の色は「紺青というには青く、瑠璃(るり)色というには濃く冴(さ)えて、群青と呼ぶのだろうか…」と語っている。
話がそれるが、小生の群青といえば、フェルメールの代表作『青いターバンの少女』のターバンを思い浮かべる。この色は、山に行った時の空色でもある。高山に行けば行くほど空気が澄み切り、青味が深くなり、藍に近い青色になる。
808段を登りきりと、眼下に広がる干拓地の畑風景、琵琶湖が望めた。遠くには雪を被った神々しい比良山系が見事であった。芝木好子女史も眺めたであろう風景を共有できた事に満足した。
冠雪した神々しい比良山系

長命寺港から眺めた三上山。(写真中央に僅かなピーク)
長命寺山(333m)と少し奥に小高い山が奥島山(425m)であり、この山並みの全体の総称も奥島山と呼ばれている。この上ない上品さが漂う山並みである。

この山腹に西国札所の三十一番として知られる長命寺がある。ここは、芝木好子著の小説「群青の湖」が舞台になったところだ。この文学作品に引かれて、レイカの仲間が、群青色をした湖北の菅浦に行く前に、ここに最近訪れていた。小生も、長命寺・奥島山から若宮神社へと足を延ばしてみた。
主人公、染色に関心があった瑞子は、昔の因習が色濃く残っている近江八幡市にやってきたが、嫁ぎ先の古い家風や姑との折り合いの悪さに、戸惑う日々であった。唯一救いになったのは、長命寺の山の宿で結核療養中の義兄の存在だった。お互い同じ感性を持ち合わせた2人は、琵琶湖の美しさ、妖しさを語り合い、琵琶湖の水の色に魅せられていった。 奥琵琶湖の水の色は「紺青というには青く、瑠璃(るり)色というには濃く冴(さ)えて、群青と呼ぶのだろうか…」と語っている。
話がそれるが、小生の群青といえば、フェルメールの代表作『青いターバンの少女』のターバンを思い浮かべる。この色は、山に行った時の空色でもある。高山に行けば行くほど空気が澄み切り、青味が深くなり、藍に近い青色になる。
808段を登りきりと、眼下に広がる干拓地の畑風景、琵琶湖が望めた。遠くには雪を被った神々しい比良山系が見事であった。芝木好子女史も眺めたであろう風景を共有できた事に満足した。
冠雪した神々しい比良山系

長命寺港から眺めた三上山。(写真中央に僅かなピーク)

Posted by
nonio
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12:10
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滋賀県の山
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