2010年11月28日    №8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津)

 
日付 2010年11月23日(火)
山名 寒風・大谷山
コースタイム マキノスキー場8:15 寒風10:10 大谷山10:40 抜土11:40
       近江坂13:00 家族旅行村ビラデスト今津 14:30     

 今回の高島トレイルはマキノスキー場から寒風まで登り詰めて、中央分水嶺の寒風・大谷山から抜土を経由して、近江坂を辿って家族旅行村ビラデスト今津へ到るコースである。
 
 マキノ高原の続きにある赤坂山は、世間に名前が知られ大勢の人が訪れる。とろが、この山続きに拘らず寒風・大谷山は案内もされず、あまり知られていない。まして、抜土の名前は殆ど知らない地名のようだ。この一帯は、滋賀県と福井県の県境の野坂山地の北部に位置し、標高800m前後の草稜が続くとても心地よいのびやかな山々連なっている。自然がむしろ残っているとろでもある。 
 
 出発日の午前5時ごろ、インターネットの「滋賀県の雨雲の動き実況」では、雨雲が午前11時ごろに筋状の雨雲が総て通り抜け、午後から天気が回復するようであった。ただ、出発後、JR湖西線近江舞子駅で風速25メートルを記録し、湖西線で運転を見合わせたことを知り、嫌な予感がしていた。 
 「寒い風が吹きすさぶ」と言う意味から地名としてつけられたのであろう。小生にとっても相性がもうひとつ良くない。昨年「寒風山ラッセル不能撤退」に陥りP562m展望台で前進できなくなった。今回も正しく、強風の洗礼をまともに受けてしまった。

 最近、暮れるのが早く行動時間が短くなったので、2班に分かれてマキノスキー場・家族旅行村ビラデスト今津間をそれぞれ出発して、途中で自動車のキー交換を行い、時間短縮をはかる方法を採った。
 マキノ高原温泉「さらさ」横の駐車場から出発していった。直ぐのところに赤坂山と寒風との分岐標識があり、左側の寒風へと向かった。しばらく進むと「大谷山登山口」の標識が立っていた。

 廃業したリフトがあるスキー場のゲレンデを登って行き、さらに薄い道跡を進んでいくと、つづら折れの斜面となり樹林帯へと入っていった。西山林道と寒風との分岐の標識まで来ると、後は、よく踏み込まれた山道が寒風の標識まで連れて行ってくれた。なお、この西山林道を下ると、メタセコイア並木・マキノ高原へと続いている散策路に通じている。
 1時間10分で、撤退した樹林を切り開かれたP562m展望台のベンチまでやってきた。以前、腰までのラッセルに悩まされ、同場所に約3時間かかりで体力の限界となった地点である。あっさり到達できたことは、今更ながら、雪の怖さを感じ取った。
 さらに高度を上げていくと道が緩やかになり、見事なブナ林となった。深く掘れこんだ山道には落ち葉が溜まり、絨緞を敷き詰められていた。ブナの木がバックの空のブルーにひときわ映えた。すがすがしいブナ林の越しの青空に僅かながら天気回復を願った。

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津)

 低木の潅木地帯にさしかかってくると、落葉が轟音と共に舞い上がり、下草は風に翻弄され激しく波うち、様相が一変した。「寒風」まで上り詰めると、遠くの山容が何とか見える程度に陰っていた。山稜は若狭湾と琵琶湖に挟まれおり、日本海から次から次と筋状の白い雲が、すさまじい勢いで襲いかかってきては琵琶湖へと流れ去っていった。遮るものがないので風を体で受け止めるしない。兎に角、縦走路を腰をかがめてひたすら進んだ。ドーム型の山腹をした大谷山(813.9m)の山塊が見えてきたが、山頂は雨雲で覆われていた。

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 大谷山の頂上は吹きさらしとなっていた。三重嶽から望んだ大御影山・近江坂の景観を大谷山から再び見ることを楽しみしていたが、それどころじゃなかった。
 
 東側に回り込み風を避けて一休みした。汗もかかなかったのだが、海を渡ってきた風が運んできたのであろう口の周りは「しょっぱ」かった。天候は回復どころかむしろ悪化しだし、氷雨状態になってきた。風下に曝されると体温の低下も激しいので、直ぐに出発した。


№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 頂上から直ぐのところの表示板には「新庄」となっていた。次のチェックポイントは「抜土」を目指しているのだが、抜土の表示板がない。高島トレイルの黄色いリボンもなくとまどってしまった。 
 その後、何箇所も「→新庄」なる表示が出てきたので、さらに不安になった。念のためGPSで現在地を確認したが、ルートに間違いがない。この「新庄」の表示板が、栗柄谷林道の美浜町の「新庄」であること理解するまで地図などチェックをするのに時間がかかった。急いでいる時に限って標識も曖昧になっていた。
 
 抜土の手前の森林帯を下っていくと、家族旅行村ビラデスト今津間を出発してきたチームと出合った。お互いルート上のポイントの情報交換をし、この悪天候での健闘をたたえて、自動車のキーを交換して別れた。結局、祭日であったが、出合った人は我々チームだけだった。

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 急な滑りやすい坂を降りていくと、林道と合流した。ここが「ぬけど」。何か意味がありそうな地名だ。抜土は福井県美浜町へ繋がる粟柄谷林道と滋賀県の原山林道が結ばれたとこである。そして鍵がかけられたゲートが備えられた河内谷林道にも繋がっている。ここは、林道の要になっていた。

 ここにやってきた時には、本降りの雨となった。
 立ったままの昼食後、大御影山から下ってくる近江坂分岐点までブナ林の中を進んだ。

 ブナの保水力は他の樹に比べて著しく大きいことは有名であるが、ブナの樹の構造自体が雨を集めやすくなっていることを知っている人は意外に少ない。こんなしぐれの時こそ、ブナ林の不思議な営みをつぶさに観られるチャンスかもしれないと思った。
 雨水を受け止め幹を流れる樹幹流が観られ、そのしずくが根元に点々と注いでいた。あまり見られない光景に少し見入っていた。

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 

№8高島トレイル(寒風~家族旅行村ビラデスト今津) 近江坂の出合いから、霧雨の中、家族旅行村ビラデスト今津へひたすら下山していった。やっと眼下に建屋が見えてきた。思いもよらぬことだが、数年前、河内谷と近江坂の間にある滝谷山(736m)の帰路に辿ったところだ。近江坂と言う標識の文字により鮮明に思い出した。
 
 この場所から近道を選んで下山したが、今回は本来の近江坂を通り、平沼を経由して完結させることができた。
  
  

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Posted by nonio at 11:41 │Comments( 0 ) 滋賀を歩く
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