2021年02月04日    伸びやかな斜面をみせる三上山

 
 この三上山は、琵琶湖の東岸にある平野部の残丘にあるので、どこからでも目にすることができる。

 さて、三上山に関して18世紀頃の江戸時代に書かれた『近江輿地志略』(おうみよちしりゃく)に興味深い記述がある。
 「俗呼て近江の富士と云。 山勢略富士に似たり、然れども富峰に比すれば、萬分の一なり、此山西南より望めばよく、東北よりは恰好(かっこう)あし【堯孝道の紀】」。寒川辰清によって近江国の自然や歴史等について、まとめられた貴重な地誌である。
 

  三上山は、小ぶりだが、富士山に似た姿から近江富士とも呼ばれている。西南から眺めると、いい山容である。が、東北からは格好が悪いと。確かに、西南方向では女山が男山と重なり、端正な近江富士に見える。

 ところで、「東北よりは恰好あし」となっているが、本当だろうか。 
辻ダムのところから撮った写真でも、三角錐の主峰から伸びやかな山並みが実に美しい。厳冬期の真っ白なスロープが一段と映える。
 
伸びやかな斜面をみせる三上山
伸びやかな斜面をみせる三上山








 






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Posted by nonio at 09:34 │Comments( 0 ) 滋賀を歩く 三上山
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