2020年12月06日    野に咲く瑠璃色のリンドウ

 
 自生している「ツルリンドウ」を求めて、三上山山麓を徘徊した。やっと一株見出すと、その辺りに次々と・・・。
でも、蕾を付けていたが、すでに寒いのか、とうとう
花弁を開くことがなかった。野に咲く瑠璃色のリンドウ

 そうこうしている内に、「リンドウ」に関心が移った。場所はほぼ判っても探し出すとなると、一筋縄ではいかない。
Kさんの適格なるアドバイスを得て、思わぬ場所で見出した。

 11月中旬、群れるのを拒むように、一株のリンドウがぽつねんと咲いていた。
美しいリンドウの花が野山に一輪で咲く姿から、『悲しみに寄り添う』や『寂しい愛情』の言葉が引き合いにされるのだが、私は、視点をそこにもっていくべきでない。

 「異花どもみな霜枯れたるに、いとはなやかなる色」とリンドウの色を賞賛されている。 辺りがくすんだ褐色に染まる頃、紫みを帯びた深い青色の花姿は「いとをかし」と。 

 この見事な色彩はほっておけない。
美しい青色した草花の色合いを文字で表してみたかった。行き着いたのが、群青色と瑠璃色。
どうも「青が群がったような色」という意味からつけられた群青色は、孤高を好む花に対して違和感がある。
リンドウには、濃紺色よりは明るく、紺色でもない瑠璃色の言葉を贈りたい。
一週間後、再訪したが、リンドウは、すでに褐色にその姿を潜めていた。いかにも晩秋に咲く花であった。

 いずれにしても、自然界には、しみじみとした味わい深い色彩があるものだ。
 
野に咲く瑠璃色のリンドウ








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