2025年03月30日   琵琶湖の鳥たちとの出会い/浮御堂

 友人から琵琶湖河畔の鳥の情報を聞き、カメラを手に出かけた。
新春の陽光が穏やかに降り注ぐ琵琶湖。その水面には、今日も無数のユリカモメたちの憩いの場となっていた。白い羽を広げ、優雅に舞う彼らの群れは、湖面に映る陽光と相まって、侵しがたいのどかさに満ち溢れていた。湖面を背景に舞う彼らは、まるでバレリーナのようだった。

それぞれが思い思いの方向に羽ばたき、あるいは水面近くを滑空している。平和そのもの、穏やかな時間が流れているように見えた。

 だが、そこへ、まさに「異質な影」の黒鳥が現れ、静かな空中バレエは、一瞬で力強いシンフォニーへと変わった。
猛禽類は、強大な翼を広げ、鋭い眼差しで白い舞姫たちの間を突き進んだ。ユリカモメたちの優雅な舞を支配しようとするかのようだった。

 愛機、ソニーα7RⅢとFE 2.8/90mm マクロ G OSSのミラーレスカメラは、その一瞬を逃さず捉えようとした。しかし、あまりの出来事に設定を調整する余裕はなく、SCN(シーンセレクション)モードに切り替え、焦点を合わせることなく連写でシャッターを切り続けた。その数、実に470枚。その日、470枚の写真の中から選んだたった3枚に絞った。自然がくれた、一瞬の贈り物だった。

 カメラは、時間を閉じ込め、琵琶湖の生き生きとした生命の躍動を切り取れた。それが、この日の私と鳥たちとの一日となった。










Posted by nonio at 17:24Comments(1)滋賀を歩く