№9高島トレイル(三国山~赤坂山)

nonio

2010年12月30日 12:10

 
日付: 2010年12月19日(日)
山名:三国山、赤坂山、寒風
コースタイム:黒河峠 10:00 三国山12:00 明王ノ禿13:15 赤坂山13:45
         寒風14:50 マキノ高原16:20
  
 高島トレイル縦走は三国岳を出発点して赤坂山付近までやってきた。これで9回目となり、後1回残すだけとなった。その間、メンバーもその都度少し代わってきた。今回は男2人対して女性5人の華やかな組み合わせとなった。 滋賀・福井県境の南部の野坂山地には、マキノスキー場から赤坂山へ、さらに足を延ばして三国山へとハイキングをする人が訪れ、春ともなると山野草を求めて、たくさんの人で賑わう山である。昨年、私も、黄色いスミレを求めて春先にきたこともある。赤坂山のオオバキスミレ

  前日からこの一帯には新雪が降り頻ったのであろう、この辺りは白銀の世界になっていた。黒河(くろこ)峠に向かう黒河林道は自動車の雪の轍(わだち)が上へ上へと続いていた。この轍に辿って進んでいったが、路面が凍てつきだした。トイレが完備された小屋まで徒歩となった。
 2名の運転手は下山予定のマキノスキー場に1台デポさせ、もう一台はアイスバーンが起こっていないところに駐車して長い距離を歩いて戻ってきた。この間予期せぬトラブルも発生して、遅めの10時出発となった。
 
  黒河越登山口から三国山へ入山している人の気配もない、全く手付かずの新雪の世界を独り占めできる機会に恵まれた。積雪量からしてそれほど厳しいラッセルではないが、一歩一歩新雪を踏み固めなければ進めなかった。ただ、吹き溜まりではずぼっと40~50cm踏み込むこともあった。 
 
 出発した時は、辺りが霧に包まれ視界も悪かったが、高度を上がるに従って霧が消えて見事に晴れ渡った。おまけに常時日本海側から横殴りの強風が吹き荒ぶところであるが、奇しくも風も凪でこの上ない雪山登山日和となった。なお、雪崩の危険がなかったが、辺りを注意しながら進んだ。

 黒河峠から三国山(876.3m)山頂の間、無積雪であれば、標準で1時間程度であるが、雪に手間取り所要時間が倍増してしまった。三国山山頂で丁度、12時となり、しばし休息を兼ねて昼食にした。熱々のヌードルをすすった。やはり、冬場は熱い食べ物が何よりのご馳走であることを知っている山仲間は、全員ヌードルであった。
 頂上は潅木林に囲まれていて、東側のみ開けていた。穏やかに晴れ渡った伊吹山や最終地点乗鞍岳の冬景色を堪能しながら、口々に「最高」を連発していた。

 雪が無ければ気づかなかったのだが、動物が縦横無尽に振舞っている足跡が見られた。獣なりに用事があったのであろう、あっちこっちと歩き回っていたり、獣道からこの山道を通っていつの間にか獣道に去っていった。獣の気ままに動いている様子が手に取るように分かり面白かった。足型からすると鹿、ウサギのようだ。

 午後からは先頭の負荷が厳しいので、100歩ごとに最後尾につき2番手が先頭につく体制に切換え進むことにした。潅木林の深い積雪帯を抜けて、ガレ場の奇岩が林立する明王ノ禿と呼ばれている独特の風景をしたところにやってきた。ここを回り込むようにして明王ノ禿の上部にでた。目の前に、なだらかな赤坂山が広がり、その背後には辿ってきた山々が澄み渡り眺める事ができた。これほど霞みもなく遠望できる日は滅多にない。



 ここから、境尾根を通って鞍部に降り、一気に登り返して「赤坂山」を目指した。この辺りになると踏み跡も見られ人が入山してきている気配があった。
 
 この上り坂で、2人連れと出合った。人に会うのは初めてである。「これからどちらへ」と尋ねると
「三国山から黒河峠へ向かう」と言っていた。
雪の様子など不安げに聴いてきたので、「この辺りより積雪量がかなり増える」と返事をした。
2言と3言であるが、山ではお互いそれなりの苦労もあるので、親近感がわく。

 最後の急勾配の坂を登りきると赤坂山(標高823.8m)の山頂に出た。誰一人といない寒々とした山並み広がり、無風で静寂であった。

 振り向くと、今し方雪に悩まされた三国山の頂が遠望でき「ここまで来たのか」との想いに深けた。既に太陽も傾きかけ人影も長くなってきていた。心持ち気も焦りを感じはじめ、自ずと行動も早まった。

 急ぎ足で下って行くと何本もの送電線の鉄塔がある粟柄(あわがら)峠に出た。この峠は、若狭と近江を結ぶ交易路として海産物や木炭を運ぶ重要な峠道として明治まで利用されてきた。人馬が荷物を背負って往来した古道である。ここは、標高770mの高所にあり、冬季に雪が降り、強風が吹きぬけ旅人も苦しめた粟原越えであった。

 現在、この道は美浜町新庄の嶺南変電所から送られてきた送電線の鉄塔の巡視路として使われているようだ。若狭側に細々と続く道端で関西電力の作業者数名が、寒空のもとで保守作業を行っていた。我々は声をかけることもなく、先を急いだ。分水嶺の尾根を南下し寒風に向かった。

  下りから緩やかな上りを辿った。阿弥陀頭の裾野を左に回り込んでその先の大塚P841mへと上りが続いた。この辺りになると積雪量も少なく歩きやすく足が雪に潜ることは殆どなくなった。
 
 太陽が西の山の端へと近づき、雪面に落とした人影は、益々長くなっていった。寒風から下山する尾根が見え始め、やっと分岐点の道標にたどり着いた。
 全員が揃うまで時間があったので、寒風を通り過ぎ、長大な尾根筋の近江坂が見えるところまで足を進めた。前回大谷山側から楽しみにしていた風景であったが、雨雲のため、見損じたところである。

 寒風から縦走路を外れ下山にかかった。雪もなくなり、後1時間程度で山麓へ戻れるところまで下ってきた。ここまで来ると安堵感も漂い、それぞれが辿ってきた風景を思い浮かべながら、眼下の暮れ行く琵琶湖に目をやっていた。

 マキノスキー場に出てきた時には、すっかりと夕暮れとなり、辺りが見え辛くなっていた。
 今日は雪山を満喫できる一日となった。


 

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