四つ葉のクローバーが教えてくれたこと

nonio

2024年06月18日 07:17


 希望が丘の入り口付近、小道を辿っていると、しゃがみ込んで写真を撮っている人がいた。彼は群生する三つ葉のクローバーの中から四つ葉を探しているようだった。邪魔をしないように、その場を通り過ぎた。

 ー私の少年時代、学校から帰るとランドセルを置き、トンボ取りに出かけたものだった。ある日、田んぼのあぜ道で四つ葉のクローバーを見つけた。その場所は私の秘密の場所となり、四つ葉のクローバーを見つけた時の興奮は今でも鮮明に覚えている。しかし、成長するにつれ、その場所への関心は薄れ、やがて忘れてしまったー

 過日、四つ葉のクローバーを見つけたいという衝動に駆られ、再びその場所を訪れた。四つ葉のクローバーは三つ葉のクローバーの中に隠れていて、見つけるのは非常に困難だ。四つ葉のクローバーを見つける確率は約1万分の1から10万分の1とされている。これほど稀なものを見つけることは、まさに奇跡のようだ。
統計的に「1000に3つ」「1000に1つ」という表現は、ビジネスや日常生活で使われる非常に高いハードルを指しているが、「10000に1つ」「100000に1つ」は、さらに稀な事象であることを示している。

 さて、友人に「四つ葉のクローバーを見つけに行こう」と誘った。
私はおよその場所を知っていたので、「先に見つけた人がケーキを食べることにしよう」と提案した。見当をつけていた場所で一つ一つ探していたところ、友人があっという間に四つ葉のクローバーを見つけた。

 「どうしてそんなに早く見つけたの?」と尋ねると、「一点を見つめるのではなく、全体を漫然と眺めていて、違和感を感じるところがあった」と答えた。確率的には稀な事象を一瞬で見分ける友人にあっけにとられた。
言葉で表現すると、沢山の三角の形状の中で、四角という形状を見抜いていたようだ。確率の数値を超えた人の超能力に驚かされた。

 私はその場所に通い続け、ついには五つ葉のクローバーを見つけた。その確率は100万分の1とされ、宝くじが当たる確率に匹敵するが、私は宝くじを買うことはしなかった。四つ葉のクローバーには「復讐」という怖い花言葉もあるようだから。

 四つ葉のクローバーを見つけるという小さな出来事を通じて、私をリフレッシュさせる貴重な時間となった。この経験を通じて得たものは、四つ葉のクローバーという小さな幸運以上に価値のあるものだった。また、自然の不思議さや豊かさを再認識し、自然の中で過ごす時間の大切さも感じた。


 四つ葉のクローバーの確率が1万分の1と10万分の1がどれほど稀なものかを確認しておいた。
サイコロで1の目を連続して出す確率を計算することにした。

    (1/6)^x = (1/10000) の方程式の解は x ≈ 5.14、(1/6)^x = (1/100000) の解は x ≈ 6.43

つまり、1の目を5~7回連続して出さなければならないレベルの難しさだ。この稀な確率を乗り越えて得られる喜びは、四つ葉のクローバーがもたらす幸運そのものである。

四つ葉と五つ葉のクローバー


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