三上山に咲くツルリンドウ
ツルリンドウはどこにでも見かける草花である。
初めてその名前を知ったのは、南アルプスの地蔵岳のオベリスク近くで、「これがツルリンドウだ」と山仲間から教えられた。リンドウと言えば青紫色の花をしっかりとした茎頂に上向きに咲かせるものと思っていた。だが、蔓が地面を這ったり、草木に絡んだりして、ラッパ状の花を咲かしていた。色んな形態をして子孫を繫いでいく自然界の不思議を感じた。私は山野草の名前を覚えるのが苦手なのだが、植物の多様性を知り、ツルリンドウについては、長らく頭の片隅に残った。その後、色んなところで出合っていた。今年も、鹿島槍ヶ岳の下山の途中にツルリンドウを見つけた。
問題は、希望が丘・三上山周辺で、ツルリンドウが咲いている処を見出すことが、私にとって重要なのである。この周辺に生息していることは分かっているのだが、どうしてもこの草花には出合えなかった。
さて、Kさんが「ツルリンドウがさいているらしい」とEメールをしてくれた。山野草は直ぐに咲き終えるので、早速でかけた。
彼女も友達から聴いた話。希望が丘側の三上山の三本の松が目印であった。しだが生い茂る山道を三上山山頂に向かって、登っていくとそれらしき連なった松があった。辺りを子細に眺めていくと、ススキの茎にかぼそいツルを巻き付けていた。よくも、こんなところに育ったものだと感心すると共に、よくもこんなところに見出したものだ。驚きは後者だけど・・・・・。
ススキに絡んだツルリンドウ
希望が丘・三上山周辺のツルリンドウが№21番となった。
関連記事