やかましいほど咲いているユキワリイチゲ

nonio

2013年03月27日 08:13

 3月20日(水)、滋賀県野洲市の鏡山の山中に、あまり知られていないが何本かの「タムシバ」の木がある。仲間と入山したのだが、花が咲くには時期が早かったようだ。この時、Hさんが「土山に自生している瀧樹神社の『ユキワリイチゲ』を知っているか」と話しかけてきた。

 先日、伊吹山麓で初めて出合った「あずまいちげ」の語尾と同じであったので興味を持った。一華とは一本の茎に一本の花が咲いていることを示す言葉である。漢字で一花といえばよいのに一華を使うのであろうか。調べてみると、花の形を表す象形文字として”華”ができ、その後、”花”という形声字ができた。つまり、花の形を表すのにふさわしい文字が一華というわけだ。

 さて、雪を割って花が咲くことから、「雪割」というのだろうが、すでに温かくなったこの時期に本当に咲いているのだろうか疑問であった。
兎に角、24日(日)半信半疑で、妻を誘って、野洲川沿いの瀧樹神社へ行ってみた。
新名神高速道の土山ICを出て、野洲川に架かる橋を渡り終わった左側に、こんもりとした森があった。その中に由緒ありそうな瀧樹神社があった。鳥居を潜り、本殿には行かずに野洲川の川べりに出たところに、茎の高さは10-20cm、直径3-3.5cmの花が群生していた。

 妻は一言「やかましいほど咲いている」とはしゃいでいた。


 白味を帯びた淡い紫色の花びらは、気品のある顔をしていた。日射しがすくなく半開きのようであった。



 カメラを持った人が、この花を目当てに辺りをうろついていた。
 
 一人の男性が「滋賀県に早春の花(スプリング・エフェメラル)を探しに来た」と妻に話しかけてきた。私も加わって話を聞くと「この神社にユキワリイチゲが自生していると知り、わざわざ金沢から300km走ってきた」と話していた。
帰りに、伊吹山の山麓の大久保に寄ってみると言っていたので、先日行った様子を子細に伝えた。 その見返りと言うわけではないが、伊吹周辺の土手に咲く春蘭の自生地を教えてもらった。

 境内には、樹齢600~700年の御神木があり、歴史ある神社である。石灯籠の立ち並ぶ長い参道を通り、帰宅した。














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