伊吹山麓のほたるかずら
先日、山野草を求めて伊吹山3合目に行った。帰りにとある伊吹山の山麓の山野草を見に連れて行ってもらった。
今回の観察会で、美しい形をしたもの、愛嬌のあるもの、滅多に出会わないものなど色々な植物に出会った。その中で、私を魅了するひとつがあった。
この山野草は、北海道から九州地方まで、広く分布する多年草で、乾燥地や林中の半日陰の草地で生育している。取り立てて珍しい花でもないと説明された。だけど、私にとっては、初めて眼にする魅惑的な山野草に思えた。
草丈15~20cmで花弁の姿はスマートと言い難く「ずんぐり」しているが、2色の色彩が異彩を放っていた。花びらの色合いが青色というより、青紫色。いや、言葉上、コバルトブルーがしっくりしているようだ。この色を背景にして、中央に白い星形の盛り上がったストライブが眼を惹き、私を誘ってきた。
自然界の色彩は、単純に、言い尽くせない色合いをしている。あえて、言葉で表現すると、青と白の色彩の組み合わせにより、清涼感のあるさわやさが漂い、清澄な気分にさせた。
5月15日、雨が降っていたが、この可憐な花を求めて再び伊吹山麓へ出かけていった。微かな地形の記憶を頼りに、案内された居場所を探し求めた。竜王~関が原インター間の時間より、倍以上の時間がかかってしまった。
この花は”ほたる”が付けられている。横から見ると赤みがある。これがホタルの光と例えた由来らしい。この言葉の後に”カズラ”が付けられている。漢字で「葛」、茎が地面を這って伸びる”つる”のことである。”ホタルカズラ”と呼ばれている。
この花言葉は「高潔・たくらみ」となっていたが、私には少しニアンスが異なるように思えた。清冽とか無垢・・・。
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