石山ウォーキング

nonio

2009年03月07日 15:34

日付  2009年2月11日(水)建国記念日
距離 約14.6㎞  29,000歩
コースタイム  JR石山 9:15 石山寺 10:00~40 南郷洗堰 11:30~12:15      
          近江国庁跡 13:55  近江国庁跡 15:35 JR石山 16:50

石山ウォーキングマップ地図を参照(クリック) 
 
 今回の駅発石山ウォーキングの案内では、コース的に物足りないので、瀬田川の南郷洗堰まで寄り道をすることにしました。
"瀬"とは「川などの流れが浅く歩いて渡れる所。浅瀬」のことで、水のほとりに関係した言葉です。そして、瀬田と言う地名からは、琵琶湖から水路が狭くなったイメージが伝わってきます。
 瀬田川一帯の地図を仔細に眺めてみますと、琵琶湖の南端に位置し、中央に南北方向に瀬田川が流れ、背後には山も迫っています。このため、全ての交通手段は、凹字になってこの狭い瀬田に一旦集中され、瀬田川を渡っています。主要道路関係では、名神高速道路、京滋バイパスが走り、琵琶湖には湖周道路の近江大橋。そして他国道一号線、旧東海道など。鉄道関係では、東海道新幹線、東海道線が瀬田の町を縦断しています。瀬田は交通のかなめになっているところなのです。

 古来から、唐橋は、「唐橋を制する者は天下を制す」とまでいわれた交通の大切な地点なのでした。7世紀の後半の「壬申の乱」の舞台にもなり、その後も幾度も唐橋をめぐって攻防を繰り広げられたところです。大津ウォーキング(クリック)

 今日のウォーキングは、瀬田川沿いを中心にして石山寺・南郷洗堰そしてこの地域のシンボルとなった「瀬田の夕照」、を散策し、瀬田川を離れて小高い近江国庁跡を訪れました。

 JR石山駅を9時15分出発しました。

                      JR石山駅
 


  駅前の商店街には、建国記念日の祝日にあたり日の丸の旗が何本も見られました。めずらしい光景に一瞬戸惑いました。
田舎の家で、国旗を見かけたことがありましたが、都会の住宅街では、滅多に見られなくなりました。小学生の頃は、ポールに国旗の紐を結びつけ、先端に金色の玉を差しこみ、軒下に取り付けるのが、私の役目でした。無論、町内の各家も国旗を掲揚されていました。

 しかし、最近では、学校での国旗や国歌の取り扱いをめぐっていろいろな騒ぎが起こり、ナショナリズムの問題まで発展して議論百出の状態です。その国の祝祭日を祝って国旗を掲げるのは極めて自然な姿です。素直なナショナリズム感を持つべきだと思いながら国旗を眺めていました。

              祝日にあたり商店街の日の丸の旗
 

 瀬田の唐橋を渡らず、石山寺に向かいました。
 
 瀬田川の様子を見たいので、川沿いの裏道を通ってみました。立命館・京大のボート部がひとつ道路を挟んだ瀬田川の際に建てられ、人気もしました。祝日でもあるので、昨日から合宿しているのであろう。既に、瀬田川にはボート、カヌー、カッター等の乗艇訓練をしている者、うろうろしながら準備をしている若者など、朝早くからこの当たり一帯は活気付いていました。更に進むと川面で遊んでいたユリカモメも出迎えてくれました。

                瀬田川の様子(写真拡大はクリック)


 京阪石山駅を過ぎると直ぐに、石山寺山門に着きました。
 石山寺は、東大寺と関係の深い古いお寺です。ここは、湖西、湖南の木材を瀬田川の水運を使って奈良まで運ぶための集積地にあたり、役所を建て監督したのが、石山寺の起源とされています。

 大仏の像に金メッキを施すための逸話があり、これにまつわる如意輪観音が安置されています。皇族や藤原氏などが熱心に観音を信仰するようになりました。一躍評判を呼び、平安京から、牛車仕立てで、逢坂の関を越えて参詣が盛んになりました。ここは、当時、格好の女性の旅行先になっていたのです。紫式部・清少納言・蜻蛉日記などもゆかりがあります。今日も朝から女性客が見かけられました。

 我々も本殿から月見亭に寄り、梅園を通って一周しました。

                      石山寺山門
 

 石山寺を参拝後、道程2.9kmある南郷洗堰に向かいました。
 南郷洗堰の横の公園で昼食をとりました。公園には、サッカーをする親子、日向ぼっこをする老夫婦などさまざまな方法でくつろいでいました。我々2人は、先人を邪魔しないように、日が当たる隅のベンチを選びました。そこで、おもむろに登山用ガスコンロを取り出し、着火しました。あまり火力を強くすると音がうるさくなるので、気を使いながら火力を調整し、ラーメンを作りました。野外で作った熱々のラーメンは、格別に美味しい。

 南郷洗堰には、自動車でよく通過することがありますが、まじかに川の流れをコントロールしているところを見るのは、初めてです。下流の電光掲示板に流量は、1秒間で50トン流されており、琵琶湖の水位は、8㎝に調整されておりました。

この水位を数値で概括的にとらまえてみました。
1㎝当たりの水量を計算すると、琵琶湖の面積は670km2ありますので、kmをm単位に換算し、1㎝をm単位に換算し、水の密度トン/1m3とすると、
   670X1000X1000X0.01X1=6700,000(トン)

一人が一日に使う水の量は、平均280Lとすると、トンに換算すると0.28トン/人、何人分の水量に相当するのか計算すると、
   6700,000÷0.28=24、000、000(人)
6700,000トンの水量は2400万人の生活使用水量になります。近畿人口1,400万人とすると1.7日分の水量に相当します。


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