魅せられた小世界1 アケボノ草
日付 11月3日(月)
名前 アケボノ草
場所
高畑山(773m)は鈴鹿峠の西側にあり、鈴鹿の主要な山とは外れた場所にあります。高畑山を登り、更に、溝干山・坂下峠へと足を延ばしました。ここまで踏み込むとあまり人が立ち入らないところです。
従いまして、荒らされることなく自然がそのまま残されています。そこで、アケボノ草を見つけました。
あまり日が差し込まない、湧き水のある湿地帯に3本生息していました。後日、再び周辺をこまなく調べてみましたが、この3本だけでした。
以前から探していた花です。探すと中々見つからないものですね。やっと見つけた感じです。
アケボノ草
花の特徴
この花は、一見何気ない白い花で、見過ごしてしまいますが、花弁をじっくりと覗き込むと、
10~15mmの魅せられた世界があります。
花冠の各裂片に黄緑色の2ツの斑点と端の部分に濃い緑色の点があります。なぜか魅せられる不思議な花です。よく見れば見るほどこの花ほど不思議な模様を持つ花は、他にはみられないものです。
名前の由来は、花冠の黄緑色の2ツを山に見たてて、その先にある濃い緑色の点々を夜明けの星空をイメージして、あけぼの(曙)草と名づけられと言われています。また、黄緑色の2点は蜜腺で、濃い緑色の点々は蜜腺の位置を知らせるガイドマークとも言われています。
花びらは5枚が一般的ですが、4枚そして6枚もありました。
花びら4枚のアケボノ草
花びら6枚のアケボノ草
蟻とアケボノ草の続き読む
5枚葉の右上に蟻が現れました。ついに、黄緑色の斑点に這い上がってきました。
この2ツの黄緑色の斑点には、 蜜腺があり、蜜に蟻が寄ってきたのです。蟻は、一目散に黄緑色の斑点に近寄り、この場所でぴたりと止まりました。こんなところに蜜腺があるなんて、不思議ですね。
蟻が右上の花びらから覗いている
蟻が黄緑の蜜を舐めている
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