2017年10月29日、早朝。野洲市街から西方を眺めると、地上からそれ程高くないところに、層雲がたなびいていた。珍しい形状の雲だが、最近何回か目にしていた。
どこで発生しているのか、兎に角自動車を走らせた。見えるのは、野洲川沿いの土手辺りなのだが、層雲はドンドン後退。結局、比良山を後景にした琵琶湖に浮かんでいることを突き止めた。
よく分からないが、琵琶湖の暖かい水面上に、冷たい空気がやってきたのであろう。その交わる層面で水蒸気が冷却され、雲が発生したのであろう。その長さは、比叡山から比良山の山並みを遥かに越える長大なものだった。琵琶湖と比叡・比良の山並みが、関連して特有の雲を生んでいるのであろう。
琵琶湖が生み出したのは”見渡せば、遠く山の頂から”と謳った横雲だった。