武奈ケ岳西南稜(冬季)

nonio

2009年02月11日 22:07

日付 2009年2月7日(土)
コースタイム 坊村 9:00 P846 11:15  御殿山 11:30~12:10
         武奈ケ岳 12:50~13:10   御殿山 13:40 
         坊村 15:15
 

 積雪期の武奈ケ岳の登山は、冬山に魅せられた人達が集まるところです。武奈ケ岳は、1,000mを超える比良山系15座の中で、最高峰です。ここから眺められる白く伸びた西南稜は、言葉で言い尽くすことが出来ない美しい自然曲線です。気に入ってます。   


  
                       武奈ケ岳付近からの西南稜の遠望      



 葛川坊村から登った。正面の地主神社を左に進み、明王院の前を横切る朱色の三宝橋を渡ると、直ぐに急登が始まります。
 御殿山(1097m)が、取り敢えずの目標地点です。杉の人工林の中をジグザクに付けられたきつい傾斜を持った登山路をゆっくりと登っていく。右向きに進み、端まで来ると今度は左にきびすを返して坂道を進む。この単調な繰り返しが続きます。「いや」と言うほど続きます。
 
 辺り一面は、雪ですがぼちぼち、汗が出てきました。その内、体が苦痛に慣れてくるのも不思議なものです。道は土曜日に踏み固められているのでラッセルをする必要もなく、アイゼンが氷に刺さる音を確かめながら黙々と登ります。

 あたりを見渡すと、植林された杉に混じって、ミズナラが見られるようになりました。時折、大木の松も見かけました。更に高度を上げていきますと、ブナ・ナラの雑林へと樹木の種類が徐々に変ってきていることに気が付きました。
 急な斜面に生えている幹は、根元から1m~1.5m程度で少し曲がってから真っ直ぐに伸びています。そして、 木々の根付は、木の温もりから、雪が解け、大きな穴が出来ています。

                  雪の中の自然林の様子         


 p846の小ピークを右に見やりながら手狭な広場で一息入れました。その後、口ノ深谷側の尾根と交わる辺りになると急登も無くなりました。夏道は西斜面を巻いていきますが、雪崩の危険性もあるので、冬道である尾根通しに付けられた赤テープマーカーを便りに進みました。木々の隙間から、武奈ケ岳らしき頂きが見え隠れし、やがて、ひとつ谷を渡って、御殿山(1097m)に到着しました。

 一気に壮大な風景が展開しました。武奈ケ岳(1214m)の山頂まで、S字状のなだらかな西南稜が一望でき、振り返ると、先日、行った蓬莱山の山頂もかすかに見えました。快晴に見舞われ、気温もどんどん上昇し、春山気分の昼食となりました。  蓬莱山  

            武奈ケ岳(1214m)の山頂



 御殿山から武奈ケ岳まで、標高差僅か120mほどです。一旦ワサビ谷に下がりますが、青空に雪の白が栄えるゆるやかな登りを満喫しました。ここは、大陸から吹き抜けてくる季節風が強いところで、雪庇も出来ています。

                稜線上に発達した雪庇


武奈ケ岳頂上を早々に引き上げ、一挙に下山しました。


              武奈ケ岳頂上付近



         ワサビ谷から御殿山間の雑林          


              ワサビ谷から御殿山の登り
   


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